マンガ家志望の文系少女だった私が電気機器の認定試験員へ、さらに上級資格取得へ | キャリコネニュース
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マンガ家志望の文系少女だった私が電気機器の認定試験員へ、さらに上級資格取得へ

▲今も絵を描くことが大好きで、趣味として続けています

▲今も絵を描くことが大好きで、趣味として続けています

現在、大手家電メーカーの解析センターで認定試験員として活躍する平瀬 麻衣(ひらせ・まい)。20代前半でマンガ家の夢を諦めて職を転々としていた彼女は今、職場の先輩などの親身なフォローもあり、優秀エンジニアとして表彰されるまでに成長。新たに情熱を注げる仕事に出会い、さらに難関資格の取得を目指している。【talentbookで読む】

本気でマンガ家を目指し、何度も出版社に作品を持ち込んだ

2歳のころからでしょうか、気がつけば絵を描くことが大好きでした。イタリアで画家をしている母の友人が遊びに来た際に、私の絵を見て「これからもっと上手になるよ」と褒めてくれたことが強く印象に残っています。

そのことがきっかけで「絵を描くことを仕事にできるかも」と思うようになり、高校卒業後はマンガの専門学校へ進学しました。祖母も両親も公務員という家庭で「そんな安定しない仕事は……」と反対されましたが、絵を描き続けたいという一心で進学を決意したんです。

専門学校での3年間は、共通の趣味を持つ友達と絵を描くことを心から楽しんでいました。でも卒業後はアルバイトをしながら、空いた時間に作品をつくって出版社に持ち込むという日々の繰り返し。本気でマンガ家を目指して全力を注ぎましたが、同時に好きなことを仕事にすることの大変さも痛感しました。

16〜32ページの作品1本を仕上げるのに2カ月以上はかかりました。もっと時間とお金があれば、描くことに専念できるのに……。マンガへの想いの強さと現実の厳しさの間で、もがくような生活でした。

夢破れて、正社員として働くことに

▲マンガ家を諦めたことはちょっぴり心残りですが、あのころは精一杯やり抜きました

▲マンガ家を諦めたことはちょっぴり心残りですが、あのころは精一杯やり抜きました

本格的にマンガ家を目指して2年が経ち、これだけしんどい生活をしながら頑張っても芽が出ないのかと思うと、この先続けていく勇気が持てませんでした。両親からもずっと「ちゃんと正社員として働きなさい」と言われていましたので、ここで区切りをつけることにしたんです。

絵を描くことは趣味にとどめ、これからは社会人として仕事をする──そう決意して通信関連の代理店に事務として入社しました。でもそこは社長と社員4名ほどの小さな会社で、仕事は毎日22時を過ぎるという状態。入社してから2年になるころに経営が危うくなって退社したのですが、直後に全員解雇になったそうです。

その後は派遣スタッフとして自動車ディーラーの事務をしました。今度は以前の会社のような長時間勤務ではなかったものの、社内には活気がなく、社員さんのモチベーションも低くて、仕事を楽しめませんでした。それでも3年ほど勤め、最後は直接雇用というお話もいただいたんですが、結局退職することにしたんです。

次こそは元気な職場でおもしろい仕事がしたいと思いました。CADで自動車図面を作成している友人の話を聞き、私も未経験から手に職をつけたいと考え、そこを軸に再び転職活動を始めました。

スタッフサービス・エンジニアリングで「新しい私」がスタート

▲配属先の先輩、中井さんには今もお世話になりっぱなしです

▲配属先の先輩、中井さんには今もお世話になりっぱなしです

2度目の転職活動の中で見つけたのが、スタッフサービス・エンジニアリングです。当時28歳、事務経験しかない私にとって「未経験からものづくりにチャレンジできる」という環境はとても魅力的に映りました。さらにスタッフサービス・エンジニアリングの正社員として採用され、大手企業のプロジェクトに配属されるという働き方にも安心感があり、2016年4月、入社を決めます。

入社後、採用担当やコーディネーターの方と相談の上、配属されたのは大手家電メーカーの解析センター。新製品を発売するにあたって安全性などを徹底検査する部署で、その中での私の仕事は「EMC試験」でした。

EMC(Electromagnetic Compatibility)試験は、電磁波の影響を調べることで、炊飯器やIHクッキングヒーターなどの製品を安心して使っていただけるように、電気的安全性を保証する試験のことです。もちろん何の知識もないので、最初は専門用語を覚えるだけで大変でした。

そんな私を支えてくれたのが職場の先輩方です。誰がどこの所属かという区別など一切ない温かい環境で 、皆さんが優しく接してくれました。気づけば仕事がどんどん楽しくなり、意欲的にスキルを習得できました。そうして3年ほど経ったころ、高度な知識や測定技術が求められる「認定試験員」に登録されることになりました。

今の私があるのは、本当に周りの方のおかげだと思っています。とくに、同じスタッフサービス・エンジニアリング所属の中井さんは、何でも気軽に聞ける優しい雰囲気の方で、どんな質問にも丁寧に答えてくれるなど、本当にお世話になりました。仕事の意義・おもしろさ・やりがいを教えてくれて、「認定試験員」に登録されるまで成長させてくださった中井さんには、心から感謝しています。

また情熱を注げる目標を見つけることができた

▲キャリアカウンセラーの泉さんは、入社以来ずっと私を見守ってくれています

▲キャリアカウンセラーの泉さんは、入社以来ずっと私を見守ってくれています

スタッフサービス・エンジニアリングのもうひとつの魅力は、入社時から一緒に将来を考えてくれるキャリアカウンセラーの存在です。私の担当の泉さんはご自身もEMC試験の経験者で、仕事の難しさや大変さを理解した上で悩みを聞いてくれます。だから今も面談でお話しできるのが楽しみなんです。

そんな泉さんの推薦もあり、2019年度上期のエンジニア表彰で優秀賞をいただくこともできました。さらに米国の非営利団体iNARTE(アイナルテ)が承認する「iNARTE-EMCエンジニア資格」試験合格という次の目標も見つけました。EMCの技術、スキルを認証するグローバルな技術資格です。

この試験は受験するのに3年のEMC業務経験、資格認証にはさらに数年の経験が求められ、日本での取得者もまだ多くはありません。とてもハードルが高く、認定までには長い年数がかかりますが、本気で挑戦しようと思っています。それだけ価値の高い資格ですから。

経験・知識はなくても大丈夫。「手に職」を目指す方にはぜひ、スタッフサービス・エンジニアリングをお勧めします。頼れるキャリアカウンセラー、優しい先輩がいる。さらにe-ラーニングなどの受講費補助や資格取得奨励など、スキルアップを後押ししてくれる制度も充実しています。私みたいな文系出身者でもここまで成長できるんですから、チャンスは誰にもあると思いますよ。

スタッフサービス・エンジニアリング

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