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世界中がフィールド!自由に駆け回る「パルクール」とは?国際指導認定者が教えます

「パルクールは、身近な場所でできる『どこでもアスレチック運動』です」。そう話すのは、日本のパルクール指導の第一人者で国際指導資格の認定者である佐藤惇さんです。走る、跳ぶ、登るといった移動に重点を置くパルクールは、年齢や性別によらず誰もが実践できる生涯スポーツ。多くの人にその魅力を伝えたいと活動している佐藤さんは、タイムチケットでも指導を行っています。

目次

 本気の外遊び!パルクールの全体像とは
パルクールは「心身を鍛えるトレーニング方法」
 日本初のパルクールの国際指導資格認定者
 子供から大人まで!誰もが楽しみながら体の使い方を知る
指導するそばから姿勢に変化が見えることも
 パルクールの本質的な魅力を伝えたい
 

佐藤 惇 さんのプロフィール

パルクール歴15年、創始者YAMAKASI公認の日本のパルクール指導第一人者。 小学校の体育や地域での活動でもパルクールを広めています。 パルクールの視点を活かした屋外でののびのびとしたアスレチックエクササイズ・トレーニングの指導を行ないます。 広く知られるようになったパルクールも、危険行為、スタントという本質と異なるイメージが先行。誰もが出来るロングライフスポーツとして、その真髄を体験して下さい!

本気の外遊び!パルクールの全体像とは

走る、跳ぶ、登るといった移動に重点を置き、身近にある壁や段差を登ったり、障害物を乗り越えるといった運動を楽しむ「パルクール」。素手では登れそうもない壁を巧みな技で登りきったり、ビルの屋上から別のビルへと飛び移るといった、熟練の実践者が行うアクロバティックなパルクールを目にした覚えがある人もいるのではないでしょうか。

「派手なアクロバットがメディアに取り上げられ、パルクールはそういったパフォーマンスをするものだというイメージが先行していますが、それはパルクール全体像のほんの一握りなんです」。日本のパルクール指導の第一人者であり、国際指導資格認定者(A.D.A.P.T Lv2)の佐藤惇さんはそう話します。

「パルクールは、一言でいうと「どこでもアスレチック運動」です。基本的には、どんな場所にでも行けるような身体や、心を鍛えるトレーニング方法です。

身体を鍛えるといっても、筋トレをしたりジムに行ったりということではありません。岩から岩へ飛び移ったり木に登ってみたり。そんな子供がやるような「外遊び」を、本気でやるのです。

パルクールだからといって、特別な技が必要なわけではありません。小さな障害物を飛び越える、色のタイルだけを選んで渡りきる。そういった、誰しもがやったことのある動き方や運動もパルクールです。子供から大人までもが参加できる、オールラウンドのスポーツなんです」。

パルクールは「心身を鍛えるトレーニング方法」

心身を鍛える方法でもあるパルクール。具体的にはどのように実践するのでしょうか。佐藤さんに伺うと、先行するイメージとは裏腹にストイックで硬派なスポーツとしての側面をのぞかせます。

「パルクールは、自分にとってのスタートとゴールを設定し、その一連の動きの中で自由に体を動かしていきます。たとえば公園なら、『ここから向こうまで地面に落ちずに行ってみよう』といった具合です。

一つのチャレンジを乗り越えたらまた別のチャレンジを設定して、また越えていく、その繰り返しです。シチュエーションが変われば難易度も変わりますし、必要な身体の動きも変わってきます。

自らに課したチャレンジを達成するには、どんな動きをすればいいのか。それができるようになるには、どうしたらいいのか――。自分の思うように体を動かせるようになるために身体を鍛え、どんな場所でも動ける身体を作るのです」

難易度を決めるのは自分自身。そんな、誰もが取り組める「パルクール」は、ヨーロッパ圏での子供の体育プログラムや高齢者向けの体操などにも取り入れられています。

日本初のパルクールの国際指導資格認定者

パルクールを実践して15年、コーチ歴10年という佐藤さんは、パルクールの国際認定指導員資格を持つパルクールの日本の第一人者。佐藤さんがパルクールを知ったのも、世間と違わず「テレビや動画配信で見たのが最初」と話します。

「10代の頃にパルクールの映像を見て、『カッコイイ、やってみたい!』という好奇心から始めました。2年ほど見よう見まねでやっていたのですが、ある機会にパルクールの創始者グループ『YAMAKASI』のメンバーだった方と仕事をさせていただいたことが、大きな転機になりました」

パルクールの創始者であり、有名監督によって映画化されたことで一躍有名になったパルクール集団「YAMAKASI」。いわばレジェンドである彼らとコミュニケーションをとってみると、佐藤さんが考えるパルクールと、YAMAKASIの考え方にはズレがあると感じたのだそう。

「YAMAKASIの彼らに、『パルクールってどんなものなのですか』と聞きました。するとこう返ってきました。

『パルクールはただ遊ぶだけのものじゃない、ただ壁をよじ登って飛ぶだけじゃないんだ。あくまでパルクールというのは”動きの中で自分の欠点を探し続けて、それを克服して、人として強くなっていくこと”。それを目的としているのがパルクールなんだ』。

その言葉に雷を打たれたような衝撃が走ったのです。そのとき初めてパルクールの本質を知りました。

それ以来、何度も彼らに会いにロンドンへ渡航しました。ほかにもフランスやドイツ、スイスなど、パルクールの本場の人に出会い、トレーニングとしてのパルクールを見て学びました」

パルクールの本場でその真髄に触れ、ますますパルクールに魅了された佐藤さん。本場で学びを深める途上に国際認定指導員の資格を取得し、コーチとしてのキャリアがスタートしました。

現在は、パルクールに関わる会社を経営し、教室や小学校などでパルクールを指導。スキルを売り買いできるタイムチケットでも、その技術を提供しています。

子供から大人まで!誰もが楽しみながら体の使い方を知る

佐藤さんがタイムチケットで発信しているサービスは、1時間30分の間にパルクールを指導するもの。指導を受けたい人が指定した公園などの屋外施設に、佐藤さんが出向いて指導を行います。

「パルクールの指導を始める前に、まずはどんな動きをやってみたいのか…たとえばジャンプしてみたいのか、登る動きをやってみたいのか、そんな『要望』を聞きとります。それに合わせて内容をカスタマイズして、施設のなかでできることを提案します。

チャレンジする課題を決めて、取り組んでもらいながら動きを指導していきます。その後、できたところを一緒に動画を撮って、当日の記念にします」

また、指導を行う上では安全面への注意も怠りません。

「実施場所でどんなパルクールができるかは、可能な範囲で事前に確認するようにしています。必要があれば下見をして、安全確認をしながら楽しめるようにしています。

また、遊具や壁などのパルクールをしやすい設備についてもチェックして、ピックアップしておきます。実践するのは初心者ですから、初歩的な動きではありつつもやはり慣れないことをするので、怪我をしないように工夫をしています」

指導するそばから姿勢に変化が見えることも

タイムチケットでは、子供に指導する機会が多いという佐藤さん。指導をしていく中で、子供が限界に挑む姿勢に変化していく様子が見えることもあるのだそう。

「人によって差がありますが、指導をしていくうちにどんどん没頭していく子も少なくありません。終わりの時間になっても、ずっと一人で動き続けていたりとか、好奇心が尽きないのですね。

特に子供は、好奇心から発想して工夫をするのが得意です。自分にとってのやりやすい動きややってみたい動きを見つけると没頭していきます」

パルクールの原動力ともいえる好奇心。子供は限界を知らずに危険な行動をしてしまうのではという不安もありますが、佐藤さんは指導の中で限界を知ることの大切さを教えます。

「時にはチャレンジを達成するのに工夫が必要で、がむしゃらにやってもできないこともあります。自分の限界がどこにあるのかというのも知ることが大切であるということ、いき過ぎないように自制すること、そして、新しいチャレンジを自ら見つけていくことの大切さを伝えています。

パルクールはただかっこいい動きをするだけではないということが、パルクールを実践している中でも垣間見ることができます」

指導の後日、保護者の方から『今は新たにこんなチャレンジをしている』とパルクールをしている動画を送っていただいたりすることもあるのだそう。他にも指導を受けた人から「楽しい指導で子供も一回りも二回りも成長できた」「パルクールの魅力とすごさが実感できた」など、満足感溢れる喜びの声が多数寄せられています。

パルクールの本質的な魅力を伝えたい

長年にわたりパルクールを実践し、日本のパルクール普及に貢献している佐藤さんは、これからもパルクールの本質的な魅力を伝えていきたいと話します。

「パルクールは、壁を乗り越えるスポーツですが、ただアクロバットで壁を飛び越えるスポーツではありません。動きの中で自分に課した課題(壁)に対して、いかにして超えていくのかを考えて克服して、乗り越えていく。すなわち心身、精神的な壁を乗り越えることが、パルクールの真髄です。

そうした本質的なパルクールの魅力を、もっと知ってもらえたらいいなと思っています」

また、指導の中心となる子供たちに対する思いも強く持っています。

「今後も、子供たちの遊びをもっともっと活性化させていきたいのと同時に、子供たちにも『パルクールの真髄』を伝えていきたいという思いがあります。

特に、不登校などでなかなか外に出られない子供たちをサポートしていけたらと思っています。

実は僕も、中学生のときに不登校気味になってしまった経験があります。パルクールをすることで見る世界、景色が変わってくると思います。チャレンジを達成することで自己肯定感にもつながります。

一緒の時間を過ごして、支えることができたらと思っています」

心身を鍛える運動「パルクール」は、誰もがいつでもどこでも取り組めるオールラウンドのスポーツ。やってみたい!そう思ったら、パルクールの指導に長年携わってきた佐藤さんに、まずは教えてもらってはいかがでしょうか。チャレンジを達成するごとに生まれる達成感に、あなたもやみつきになるかもしれません。    

 

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佐藤惇さんのプロフィール

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