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TOEICリスニングの効果的な勉強法は? 聞き取り力がアップする秘訣を伝授

TOEICのリスニングで「そもそも聞き取りができない」「途中で理解が追いつかなくなる」といった悩みをお持ちではありませんか?リスニングセクションは、しっかり対策と勉強をすれば、スコアアップが狙いやすい分野です。現役大学院生でスコア970点を保持、学生に英語指導もしている梨紗さんに、TOEICリスニングの聞き取り力をアップする勉強法を聞きました。

福岡市内の大学院でコミュニケーション学を専攻しています。ちなみに研究内容は「日本人の恋愛」です。趣味は筋トレで週3ペースでジムに通っています。ニュージーランドとアメリカにそれぞれ1年弱留学していたので英語が話せます。

TOEICリスニングの特徴とは?

——TOEICのリスニングには、英検などほかの英語の試験と異なる特徴はありますか? はい。英検では、たとえば科学者へのインタビューなど、学術的な内容の問題が出題される傾向があります。 それに対し、TOEICは日常生活やビジネスに沿った内容が多いですね。たとえば、これから始まる会議についての会話を聞いて、必要な資料や会議の場所はどこかといった設問に答えたり、デパートでのアナウンスを聞いて何を伝えようとしているのかを答えたり、ふだん起こりうるシチュエーションが登場します。 ——TOEICはより日常生活に寄った内容が出題されるのですね。リスニングの問題で流れるのは、アメリカ英語のみなのでしょうか。 いいえ。英語を公用語とする国は世界にも複数ありますが、TOEICで出題されるのは、アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、カナダ英語などさまざまです。 これらの発音の特徴はそれぞれ異なります。TOEICを勉強する機会に、発音の違いについて学ぶのもおもしろいのではないでしょうか。

TOEICリスニングができない原因

——そもそも、英語のリスニングができない原因はどこにあるのでしょうか。 日本人が英語のリスニングを苦手とするのは、主に次のような原因があるからだと思います。 ・英語と日本語の音の違いが理解できていない

英語と日本語のリズムの違いが理解できていない

英語と日本語の音の違いが理解できていない

——英語と日本語の音にはどんな違いがあるのでしょうか。 英語と日本語の音の違いを理解していないと、日本語を聞くのと同じ感覚で英語を聞こうとしてしまいます。 英語を母国語とする子どもたちは、「フォニックス」で英語を学びます。たとえば、「bithday」や「girl」という単語には、「ir」というつづりが入っています。この「ir」は、発音記号で表すと[ə:r]という決まった発音になります。こうした各つづりに対応する発音を覚えることで、birthdayもgirlも同じ[ə:r]という発音をすればいいことがわかります。 自分が発音できない音は耳に入ってこないので、リスニング力を強化するうえで音の仕組みをまず知ることは大切です。

英語と日本語のリズムの違いが理解できていない

——英語と日本語のリズムの違いについても詳しく教えてください。 日本語は、すべての音が「あ・い・う・え・お」の母音で終わります。このため、あまり抑揚がなく、すべての音を強く発音するという特徴があります。一方で、英語は子音で終わることが多く、最後まではっきりと発音されることがないものもあります。 たとえば「My name is Risa.」という例文を言葉に出すとき、必要な情報は「name」と「Risa」であることからはっきり発音されます。反対に、「my」と「is」はそこまで重要な情報でないため、音が弱くなります。このように、英語は強弱がはっきりしていて抑揚があるのです。

英語にはリンキングといって単語の末尾と先頭がつながったり、リダクションといって末尾と先頭の音が消えたりといった独特の発音もあります。そうしたことを知らなければ、聞き取りはできません。

TOEICリスニングの勉強法

リスニングの勉強は弱みを把握するところから

——リスニング力を上げるための勉強法を教えてください。 まず、リスニングでどこが聞き取れていないか、どこが弱みなのかを把握するところからはじめましょう。 弱みを把握するには、ディクテーションという方法がおすすめです。ディクテーションとは、文章を見ずに英語の音源だけを聞きながら、その内容を書き取っていく勉強法です。TOEIC対策であれば、TOEICのリスニング問題を聞きながら英語を書き取っていきます。

ディクテーションで聞き取れなかったところを振り返ることで、「単語を知らない」「音のリズムが理解できていない」「リンキング・リダクションがわからない」など、聞き取りできなかった理由が明らかになります。

——弱みを把握することのほかに大切なことはありますか? ディクテーションを続ける一方で、TOEICの点数を上げるためには自分で音を出すことが大切です。 TOEIC公式問題集の回答にはスクリプトが載っています。付属のCDを聞きながら英文を声に出すシャドーイングという練習をしましょう。慣れてくれば、スクリプトを見ずにシャドーイングができるようになります。そこまでくると、文字に頼らず自分の耳だけで英語の情報が聞き取れるようになります。

TEDトークはリスニングの勉強におすすめ

——TOEICのリスニングの勉強する際、おすすめの教材はありますか? TEDトークがおすすめです。TEDトークは動画にトランスクリプトがついており、さまざまな勉強法に活用できます。たとえば、トランスクリプションをWordなどに貼り付けて印刷し、シャドーイングのスクリプトとして使ったり、引っかかった箇所、わからない単語にチェックを入れたりといったことができます。 TEDトークはほかにも、話すスピードを調整できたり、話している箇所をトランスクリプト上でハイライトしてくれたりと、教材としてとても便利です。 ——冒頭で言及されていた「フォニックス」のメソッドが学べる教材はありますか? 「あいうえおフォニックス」というサイトのYouTubeの公式チャンネルがおすすめです。テキストがたくさん販売されていますが、WebサイトやYouTubeを参考にするとよいでしょう。

TOEICリスニング当日に役立つテクニック

——TOEICの試験当日、スコアを上げるために役立つ回答のコツはありますか? TOEIC当日は、試験官の「開始」の合図で問題用紙を開くことができます。問題用紙を開いたら、英語の音声が流れてくるまえに設問に目を通しておきましょう。 パート1の写真描写は問題文がありません。問題集に載っている写真を見て、流れてくる英語音声でもっとも適切なものを選びます。また、パート2にも問題文がなく、最初に英語の一文が流れ、そのあとに流れる音声の中から適切なものを選ぶ形式です。 パート1では写真を見て、どんな問題が出るのか想像をふくらませること。パート2は、最初の英文を聞きながら頭の中にイメージを描くこと。いずれも英語の音声を聞きながら、どんなシーンについて話しているのかイメージしましょう。 パート3、4では問題文が書かれています。英語音声が流れる前に設問に目を通し、流れてくる英語音声の「どこ」に集中をして聞くべきか、あらかじめ予想をします。 たとえば、パート4ではDirection(設問の説明)が流れているあいだに設問を先読みし、設問で何が問われているのかを把握します。設問の把握ができれば、流れてくる英語音声の中に該当する「答え」を見つけやすくなります。

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