元統計解析職のMBA卒データサイエンティストです。 現在、都内にて自身で起業したAI企業のサービスを作りつつ、フリーランスをやっています。 AIや統計やExcel,R,Pythonや経営学の悩みはお任せ下さい。 保持資格:MBA、統計調査士、統計検定2級、ディープラーニングE検定・G検定、ウェブ解析士、Pythonデータ分析認定エンジニア、MOS-Excelスペシャリスト、データ分析実務スキル検定(PM級)
Pythonとは?
■シンプルなコードでさまざまなことができるPython
——プログラミング言語「Python」の特徴を教えてください。 まず、コードがシンプルなことです。ほかのプログラミング言語は長いコードを書く必要がありますが、Pythonは短いコードで済みます。 もう1つ、Pythonにはライブラリがたくさんあります。 ライブラリとは、頻出するプログラムをまとめて使い回しができるようにしたものをいいます。Pythonには数え切れないほどたくさんのライブラリがあり、さまざまなことができます。特に、いまはやりのAIや機械学習のライブラリが充実しており、データ分析をするのにも適しています。
■AIブームでPythonの使い手は引く手あまたに
——近年、Pythonは調査会社などによる人気プログラミング言語ランキングでトップ3に入るなど人気があります。そこにはどんな要因があるのでしょうか。 大きな要素としては、Pythonを使える人に対する求人件数が多いこと、年収が高いことが挙げられます。ある年収ランキングでは、Pythonは3位。年収の中央値は575万円、最大値は1500万円でした。このように、採用条件がよいことがわかっています。 その理由は、企業がAI開発や機械学習のスキルを持った人材を求めているからです。需要に対して供給が足りていないため、Pythonを扱える人は引く手あまたなのです。
■初心者にとってはやや扱いづらいPython
——プログラミング初心者にとって、Pythonの難易度はどのようなものでしょうか。 プログラミング初心者にとってはやや扱いづらいでしょう。なぜなら、Pythonは数学的要素が強い言語だからです。プログラミングの中で行列計算などを使用するので、ややとっつきにくい印象を持たれるかもしれません。 データ分析には、PythonのほかにRといった言語も使用されます。仕事でデータ分析をする必要があってプログラミングを勉強し始めたというプログラミング初心者は、Rのほうが扱いやすいでしょう。逆に、エンジニアとしてプログラミング言語を習得したいというのであれば、Pythonを身につけることをおすすめします。
Pythonでできること
——Pythonはどんなシーンで用いられていますか? Pythonはできることの範囲がとても広いです。たとえば、次のようなことができます。 ・AI・機械学習
・統計解析・データ分析
・Webスクレイピング
・Webアプリケーション・サービス開発
・デスクトップアプリ制作
・業務効率化プログラミング
・ゲーム開発 企業でPythonを活用している事例としては、YouTubeやInstagramといった有名なSNSが挙げられます。
Pythonを身につけることのメリット
——Pythonを身につけることのメリットにはどんなことが挙げられますか? 繰り返しになりますが、Pythonを1つを身につけることでさまざまな開発ができます。また、年収や求人などキャリアにもよい影響があるでしょう。 また、人気のプログラミング言語であるがゆえにインターネット上で情報を得やすく、勉強しやすいのもメリットです。 これは多くのプログラミング言語にもいえることですが、Pythonはオープンソースの言語でライブラリも自由に使えるので、企業でも個人でも無料で気軽に使うことができる点も魅力です。
Pythonを学ぶには
■認定試験を受けることで知識を体系的に身につけるのがおすすめ
——Pythonを身につけるためのおすすめの勉強法はありますか? プログラミングの参考書籍には、十分な知識もないまま実装をしようとするものもあります。しかし、初心者にとって実装は難しすぎて、挫折する人が多いのも事実です。そこから少しハードルを下げるために私が実践したのは、「Python3エンジニア認定基礎試験」を受験することでした。 この試験ではPythonに関する体系的な基礎知識が出題されます。試験の勉強を通して基礎をおさえ、基本の文型をマスターしていきました。 Python3エンジニア認定基礎試験は、プログラミングをかじったことがある人なら2週間ほど、初心者なら1ヶ月〜1か月半ほど勉強すれば合格できるでしょう。 基礎試験の上には「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」といって、データ分析に特化した知識が問われる試験もあります。 体系的な知識が身につけられるうえ、試験に合格することで達成感も得られるため、この方法はおすすめです。
■Pythonを学ぶうえでのポイント
——先ほど、Pythonは数学的要素が強い言語だと言われましたが、Pythonを学ぶうえで数学の勉強はしたほうがよいのでしょうか。 エンジニアとしてPythonを習得したいのであれば、数学はできたほうがベターです。しかし、仕事で社内のデータを触るという程度であれば、数学の知識はそこまで求められません。それよりも、実際にPythonでコードを書いていきながら、足りない知識をその都度補っていくほうが効率的です。 ——ほかに、Pythonを学ぶ際のポイントがあれば教えてください。 Pythonは欠損値に厳しい言語です。欠損値とはデータセットの中の空白のデータのことを言います。ほかのプログラミング言語には、欠損値が出ても自動的に調整してくれるものもあります。しかし、Pythonは欠損値が出ればエラーとして扱われます。 Pythonでプログラミングをするときは、欠損値が出ないように注意する必要があります。 ——最後に、これからPythonを学びたいという人たちにメッセージをお願いします。 Pythonはいろいろなことができる言語だからこそ、自分が興味のあることから習得していくとよいのではないでしょうか。文法など基礎的なことを覚えたうえで、「データ分析に興味がある」「Webアプリ開発をしてみたい」といった興味ある分野からコードの書き方を覚えていきましょう。 私はデータ分析がしたくてPythonを身につけましたが、それに関連する資格を取ったり、データ分析のコンペに出場したりして、自分なりにモチベーションを維持してきました。それと並行して、とにかくコードを書いて、手を動かしていくとよいと思います。
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