ゲーム実況はTikTokが熱い?!独自の“見せ方”で人気のTikTokクリエイター 水瀬なのインタビュー
TikTokでライブ配信や動画を発信するクリエイターの水瀬なのさん。ガジェット好きなゲーム女子の水瀬さんは、使用しているガジェットを紹介したショート動画やオンラインゲーム「原神」をプレイするライブ配信を展開する。フォロワー数3万人を超える人気クリエイターとなった水瀬さんに、活動への思いを伺った。
見る人をいかにして「惹きつけるか」。こだわりの編集とライブ配信
――水瀬さんは現在どのようなクリエイター活動をされているのですか。
TikTokでは動画投稿とライブ配信を行なっています。動画では、主にデスク周りのガジェットを紹介する動画やゲームのコンテンツ動画を中心に上げています。ライブ配信は主にゲーム配信です。「原神」というオンラインゲームで公式認定クリエイターをさせていただいているので、「原神」をプレイしながらリスナーさんとのコミュニケーションを楽しむ配信が多いですね。ライブ配信の仕方にはこだわりがあって、ただゲーム画面を配信する従来のスタイルではなく、ゲームをしている私の手元とモニターが映り込むような画角からの映像を配信しています。
――動画は1分程度のショート動画ですが、無駄な要素が一切なくクオリティの高さを感じます。動画の制作は水瀬さんご自身でされているのですか。
動画は、撮影から編集まですべて自分でやっています。一秒以下の単位でこだわって編集しているんです。TikTokはすぐにスワイプされてしまうプラットフォームなので、特に最初2秒のカット構成や、どういうキャッチにするかなどをすごく考えて作っています。
――一方でライブ配信では、ゲームをしている水瀬さんの背後からカメラを回すというスタイルなんですね。ゲーム実況はゲーム画面のみを流すスタイルが多い印象で、そのような見せ方はかなりめずらしいように思います。
手元を映す画角でのゲーム配信は、海外ではストリーム系のクリエイターで見かけることがありますが、日本国内だとあまり例がないかもしれません。
私自身がこの見せ方を取り入れたのは、私の特徴でもあるデスク周りのガジェットとゲーム配信をうまく融合して、多くのユーザーの目に留まるようにと考えたことと、TikTokの特長を生かした配信の仕方だと考えたからです。
私は以前YouTubeでゲーム実況をしていたんですが、なかなか思うように(視聴者数が)伸びなかったんですね。TikTokに場所を変えても、始めたばかりの時はよくある実況スタイルで配信していたんですが、思うようには伸びませんでした。
配信をもっと伸ばしていくにはどうしたらいいのかを考えているとき、YouTubeでやることを同じようにTikTokでやっても絶対伸びないだろうなと思いました。じゃあ、YouTubeとTikTokの違いは何かといえば、画角の違いだと思ったんですね。
多分ほとんどの人に当てはまると思うのですが、TikTokは縦画面で見ていて、YouTubeは横画面で見るんですよね。縦画面で見せる、画面を分割するやり方はTikTokの特徴です。それを活かして見せる方法と、デスク周りについて興味を持ってくれているユーザーにも見て楽しんでもらえる配信をしたいと考えて、今の見せ方に行き着きました。
――プレイしているゲームに興味がある人、扱っているガジェットに興味がある人、いろんなリスナーが水瀬さんの配信を楽しめるような見せ方なんですね。
そうですね。配信ではゲームに興味がない方にも目に留めてもらえたら、楽しんでもらえたらと思って撮り方を工夫しています。普段ガジェットに興味を持って動画を見てくださる人は、ゲームのことを知らない人もいると思っているので。
実際、配信中にガジェットやデスク周りの機材について質問をもらうことは多いですね。使っているコントローラーに対して「それかわいい!」とコメントをもらったり、実際に「同じ機材を買ったよ!」という報告ももらったり。ゲーム実況配信ですが、ゲーム以外のコメントをもらうことは結構あります。
リスナーとの一対一のやり取りを大切に
――配信ではリスナーからいろいろなコメントが寄せられると思います。リスナーとのコミュニケーションについてはいかがですか。
リスナーとのコミュニケーションはとても大事にしていて、いただいたコメントは全部読んでレスを返しています。それから、ただコメントに返事をするだけではなく、こちらからリスナーさんに質問することもあります。
例えば、「こんばんは」とリスナーさんが言ってくれたら「こんばんは、今日は何してた?」と返すとか。自分に興味を持ってもらうにはまず相手のことを知ることが必要だと考えているので、一対一のコミュニケーションをかなり大事にしていますね。私の配信をずっと見てくださっている方も多くて、たくさんコメントをくださる方のことはしっかりと覚えています。
――リスナーにとってもうれしいことですね。コミュニケーションを取る上で気をつけていることはありますか。
配信はいつも明るくてポジティブな場所にしたいと思っています。結構気をつけているのはポジティブな言葉選びです。例えばリスナーさんとのやり取りの中で「今日はこんなことがあって嫌だったんだ」とコメントをもらった時に、それをネガティブな方向には広げずにどうしたらポジティブに捉えてもらえるか、発想を転換してみたりしています。
一週間くらい配信できなくて、久々に配信をしたときには「また明日から仕事頑張れるよ」「学校頑張れるよ」といったコメントをもらうこともありました。リスナーさんにとって明るい気持ちになれる場所、そういう存在になれているのはうれしいことですね。
枠にとらわれないクリエイターとして成長を目指す
――今後はどんなことに挑戦したいですか。
動画に関しては、現在はガジェットに関する内容が中心ですが、今後は自分の魅力も合わせて発信していきたいなと思っています。
そして、ライバーやTikTokerといった枠にこだわらず、「クリエイター」として成長していきたいと思っています。これまでやってきたように、物の魅力を発信する上でクオリティの高い動画を作っていくことを続けていって、何かを発信しようと考えている方の目に留まる存在になりたいです。「水瀬なのに発信をしてもらいたい」と思ってもらえるクリエイターになりたいですね。
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