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「職業はLIVE配信者」と言える世界を目指したい TikTok LIVEの配信者と運営担当者が語る「LIVEクリエイター」の魅力

TikTok LIVE クリエイターオペレーションチーム責任者の三宅諒さん(左)とTikTok LIVEクリエイターの桜川シュウさん

TikTok LIVE クリエイターオペレーションチーム責任者の三宅諒さん(左)とTikTok LIVEクリエイターの桜川シュウさん

世界中で月間10億人以上のユーザーを擁する動画投稿プラットフォーム「TikTok(ティックトック)」。このTikTokのアプリ内でリアルタイム動画配信(LIVE配信)を楽しむことができるのが「TikTok LIVE」だ。LIVE配信は視聴者とリアルタイムでのコミュニケーションができ、ファンとの直接的な交流を深められるのが特徴である。

日本のTikTokでは導入されていないが、Eコマースと連動した「ライブコマース」は、中国や米国で1日100億円超の売上をあげる成功例が生まれており、企業のマーケティング担当者などから熱い視線が集まっている。そんなLIVE配信の将来ビジョンを、TikTok LIVEの「運営メンバー」と「トップ配信者」に語ってもらった。(TimeTicket編集部)

「クリエイティブな活動を収益化する仕組み」ができつつある

三宅諒(リョウ):音楽活動、国内LIVE配信会社勤務などを経てTikTok LIVEに参画。現在はTikTok LIVE クリエイターオペレーションチームのマネージャーとして、幅広い経験、知識とデータ分析を基にLIVEクリエイターへの助言も行っている。

三宅諒(リョウ):音楽活動、国内LIVE配信会社勤務などを経てTikTok LIVEに参画。現在はTikTok LIVE クリエイターオペレーションチームのマネージャーとして、幅広い経験、知識とデータ分析を基にLIVEクリエイターへの助言も行っている。

シュウ リョウさんはいまTikTok LIVEの運営を担当されていますが、LIVE配信業界にはどういう経緯で入ったんですか?

三宅 もともと音楽活動をやっていたのですが、音楽をやめた後、子どもができて新しい仕事を探していたときに、たまたまあるLIVE配信会社が立ち上がったばかりで採用してもらえたんですね。そこで初めて「LIVE配信」のパワーや可能性、そこで生まれるコミュニティの価値を体感できて、この業界が好きになったんです。

ただ、コロナ禍が始まるタイミングでLIVE配信が注目されたときに、「どうやったらもっとスケール(規模拡大)できるんだろう?」という想いが強くなって。視野を広げたくていったん会社の外に出て、1年半ほどフリーランスとして業界のいろんなところで働いていました。

シュウ そのころはどんな仕事をしていたんですか?

三宅 新しいLIVE配信プラットフォームの立ち上げに関わったり、配信者のマネジメント事務所のお手伝いをしたり。配信の先にいる視聴者とも交流できる機会が増えて、それぞれがどういうふうに思っていて、どういう魅力を感じていて、どういうところに課題感を持っているか、といった話が聞けた期間でしたね。

そんなことをしているうちにTikTok LIVEがチームを立ち上げると聞き、調べてみると桁違いなレベルで規模が拡大していっていることが分かって。自分の思い描いていたビジョンとマッチしたというところで今に至っています。

シュウ TikTok LIVEは配信者やライバーを「LIVEクリエイター」と呼んでいますけど、私はこれとっても素敵な呼び方だと思ってるんです。これに関してリョウさんに何か想いがあったりしますか?

三宅 以前仕事をしていたプラットフォームでは、ジャンルでいうと「雑談」、コミュニケーション型がベースになっていました。それはそれでもちろんいいのですが、もっとジャンルを拡張して、エンターテイメントやクリエイティブの要素が増えるといいな、作っていってもらいたいなという想いがあり、「LIVEクリエイター」と呼ぶ方が私自身もしっくりきています。

それから、例えば音楽をやりながら仕事をするとか、やらなきゃいけないことをクリアしていくのって、すごく困難だと思いますし、なかなか環境が整わない人の方が多い。自分も時間が足りなくてやれなかった経験があるので理解ができます。LIVE配信を通じてクリエイティブな活動ができて、プラスして仕事として収益化ができる仕組みにすごく可能性を感じています。

シュウ それは私も同じ想いですね。TikTok LIVEは夢が叶えられる、好きを仕事にできる場。「職業はLIVE配信者」、これ私ずっと言いたいと思っていて、LIVE配信を通じたクリエイティブな表現を仕事として続けていきたいです。

「街で声をかけられるようになりました」(シュウ)

桜川シュウ:テレビドラマやCMに出演する女優として活躍後、2022年に始めた「ドール配信」(人形に扮して視聴者にパントマイムで反応)が大きな注目を集めて独立。フォロワーは約42万人、優れたクリエイターの認定制度「TikTok LIVE Pro」第1期の5名に選ばれる。

桜川シュウ:テレビドラマやCMに出演する女優として活躍後、2022年に始めた「ドール配信」(人形に扮して視聴者にパントマイムで反応)が大きな注目を集めて独立。フォロワーは約42万人、優れたクリエイターの認定制度「TikTok LIVE Pro」第1期の5名に選ばれる。

シュウ 私、TikTok LIVEで配信をするようになってから「シュウさんですよね」とか「ドールちゃんですよね」って街で声をかけられることがすごく増えたんです。これまでは毎日オーディションを受けてお仕事をもらうのが日課だったんですけど、いまでは向こうからどんどん声をかけてもらえるようになりました。

三宅 TikTok LIVEの強みは、まず利用者数の多さ、視聴者数の規模の大きさですよね。TikTok LIVEの配信で認知度が上がると世間からの知名度も増す、という話はよく聞きます。

最近では海外への広がりも出てきました。日本のクリエイターの配信が北米圏の視聴者に刺さって、米国の世界的にも有名なクリエイターからコラボの話が来たり、それを他国の有名クリエイターが注目して、動画を送り合って一緒に投稿を作ろうといった国際交流が生まれたりしている。これはもう文化圏などは関係なく、グローバル規模で行われていることです。

シュウ 収益化ポイントがいくつもあるのも、クリエイターとしてはありがたいです。ギフティングのほかに、サブスクリプション(*)があるのが大きいですよね。(*各配信者が提供する特典を受けるために視聴者が月額料金を支払うことで、配信者が収益を得る方法。特典の内容は配信者が自由に設定でき、サブスク登録者限定の動画を公開できる機能もある。)

それから、TikTok Creator Marketplace(クリエイターと企業をマッチングさせるプラットフォーム)もあるし、8月にはクリエイティブな動画投稿を継続しているクリエイターが参加できる「Creativity Program Beta」も出てきました。

プロフィールページにYouTubeへの導線も入れられるし、イベントを開いたりグッズを販売したり、将来的にコマースも入るかもしれない。わざわざファンクラブのホームページを作って、そこまで誘導する必要もないので楽になりました。すべての活動がTikTokに入っているので、営業資料もいらない。クリエイター、アーティストとしての経歴も数字もすべてここに出ているので。

三宅 TikTok LIVEが配信以外も含めたいろんな活動のハブになっている点は、手前味噌ながらすごくいいなと思っています。

シュウ TikTokがアプリ上でインサイトを細かく提示してくれるのは、実はとてもありがたいんです。どの国や地域から見られているのか、視聴者の年代や性別、滞在時間、流入元など、どういう方に見ていただいたのかが分かると、例えばこの配信が伸びたのはなぜだろうとか、次はこんなふうにやってみようとか、いろいろと考える材料になるんですね。

三宅 クリエイターが伸ばしたい部分に対して、数字に紐づけて分析できるようになっていて、事例も蓄積してきているので、どういうアクションをとるのがいいのかが見えてきているし、クリエイターの課題感に基づく相談へのアドバイスも精度が出てきたなと感じています。

特に一時的で爆発的なバズではなく、シュウさんのようにコツコツ型で、しっかりと地盤を固めてファンを増やして安定的に配信を運営しているクリエイターには、データを見ながら継続的に改善していくやり方はとてもいいと思います。基本的に多くの人はバズ狙いよりも、こっちのスタイルを目指した方が、結果が出やすいのではないでしょうか。

「自分を抑えこんじゃってる人が多いかな」(三宅)

「LIVE配信クリエイターが名実ともに“職業”と認められる世の中に」

「LIVE配信クリエイターが名実ともに“職業”と認められる世の中に」

シュウ リョウさんから見て、TikTok LIVEに向いているのってどういう人だと思いますか?

三宅 向いているというか、成功している人に共通するところでいうと、まずは「やりたいことが明確にある」っていうところですね。やりたいこと、目指すことがあって、そこに向かってひたすらやれるってことが重要だなと思うんですよ。

なんでもいいけど、動機があることが大事。シンプルに「有名になりたい」でもいい。有名になるやり方も、歌で有名になりたいとか、自分のアパレルブランドを持ちたいとか。とにかく最初のマインドセットがしっかりないと、「なんでやるんだっけ?」となったときに折れやすくなるというか、やめる理由が簡単になる。

シュウ 活動を続けていると上がることもあれば下がることもあるし、一喜一憂せず折れずにベストパフォーマンスを出していくことが大事ですよね。これからLIVE配信をやってみよう、という人も増えてくると思うんですが、リョウさんから何かアドバイスはありますか?

三宅 普段からクリエイターともよく話すんですけど、「自分を抑えこんじゃってる人が多いな」って、すごく思うんですよね。本当はこうしたいんだけど、しちゃダメなのかも、とか。数字が伸び悩んでいるクリエイターと話していると、自分の感覚ややりたいことを抑えこんでいる人が多い。

本当にやりたいことをやった方がいいし、TikTok LIVEはそういうことをトライできる場。それで、ちゃんとやってみて、失敗したならその現実を受け入れて、どう改善していくかを繰り返せば、必ず結果が出るようになっていくと思っています。

実際バズを起こしている人たちと話しても、そういう考え方でやっている人が多い。なので、抑えこんだり我慢したりせず、解放しちゃった方がうまくいく確率は上がるだろうし、どうしたら楽しいことができるかとか、私のこの楽しい感覚をみんなに共有したい、みたいな意識の方が本人も楽しいだろうし、うまくいくだろうなと思います。

シュウ リョウさんはTikTok LIVEの可能性や将来性についてどう考えていますか?

三宅 私としては、先ほどシュウさんからも話が出ていましたが、ここから3年くらいで「職業=LIVEクリエイター」がカテゴリーとして確立してほしいなと考えています。LIVE配信の活用方法ってまだまだ創造の余地がたくさんあると思っていて。そこの部分が一番期待しているところですし、クリエイターや視聴者の方と一緒に作っていきたいと思っています。

シュウ LIVE配信の世界はまだ始まったばかりだし、これから先は長いと思うので、もう遅いなんて思わないでぜひ参入してほしいですよね。

これは私の夢になっちゃうんですけど、「TikTok LIVEクリエイター」として、国際的なファッションショーやドラマに出られるようになりたい。そしてLIVE配信者が「なりたい職業ランキング」に入って、好きを仕事にできる場所を広めたい。それができると確信しているので、そこに向けて一個一個積み上げている状態です。

夢に向かうクリエイターに伴走することが喜び

「視聴者の反応を見ながらやるのが、LIVE配信の醍醐味」

「視聴者の反応を見ながらやるのが、LIVE配信の醍醐味」

シュウ LIVE配信の醍醐味って、やっぱり視聴者の反応を見ながらできることですよね。

三宅 配信者とコメントを通してやりとりできる魅力を活かした新しいフォーマットは、これからいくつか出てくるだろうし、やり方ってそれぞれが作っていく。この、いままでにないものが作り出されていくのが楽しみなんですよね。ここがワクワクするんですよ。

シュウ いいですよね、それ楽しい!

三宅 これまでいろんな人がいろんな挑戦をしてきたと思うけど、それぞれの諦めた夢の続きが、ここなら見られるんじゃないかと。

クリエイターにやりたいことがそれぞれあって、目をキラキラさせている中で、さらにこちらからTikTokというプラットフォームでLIVE配信することの魅力や可能性を共有することで、「あ、自分の夢がここで叶うかも!」と本気度が増す。

そういうクリエイターたちが、ちゃんと夢に向かって階段をステップアップしていく過程を伴走して見ることができるのが、日々クリエイターと接している私の一番の楽しみというか、そこに喜びを感じています。

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