コミュニケーションの活性化がカギ?挑戦する人を応援する企業の秘密
株式会社ダイレクトマーケティングミックス様はコンサルティング事業や人材派遣事業を展開する企業です。「働きやすさ」と「やりがい」の観点から、社内制度や取り組みでコミュニケーションを活性化し社風に馴染ませる取り組みを実施、2021年4月にホワイト企業認定プラチナを取得。今回はその具体的な取り組みについて、人事戦略課の嶋村さんにお話をお伺いしました。
“やりがい”をもたらすことが「働きがい」を高め、業績を向上させていく上で重要
――自社の特徴的な取り組み・制度の概要を教えてください。
01. アオハル制度
従業員同士で結成されたサークル活動にかかる経費の一部を会社が支給する制度です。アルバイトや派遣従業員も対象となり、いつでも新サークルの設立や参加ができます。会社や部署の垣根を超えた良き交流の場となっています。現在、ゴルフ部、野球部、映画部など14のサークルがあり、参加者は全体でのべ220名ほど、各サークルは月1~3回ほど活動を行っています。
02. ギャザリング
全グループ会社の正社員を対象に、定めたテーマをもとに集まったメンバーで交流会をする制度です。「3月生まれ」「同期」などのテーマで集まり、お酒を飲みながらカジュアルな雰囲気で社長や役員などの経営層とコミュニケーションが取れる良き交流の場です。平均すると毎回20人ほどが参加し、社長と役員は事前アンケートで収集した参加者情報や質問をあらかじめチェックし、当日その場で回答したり、コミュニケーションの質を上げるための準備を徹底しています。その際に自社の価値や使命、ビジョンなどを熱く伝えています。03. C’s kitchen
本社前に設置したカフェ風のお洒落な従業員専用リフレッシュルームです。元々カフェとして営業していた店舗を利用し、ランチや休憩、ミーティングやイベントで利用しています。土日を含めた毎日開放しており、電源コンセントや無料Wi-Fi、ソファーもあり、家にいるような感覚でリラックスできる環境を整備。来客との打ち合わせで利用したり、面談で使用したりと、話しやすい環境でコミュニケーションも円滑になります。04. kirari制度
女性活躍を支援するための「kirari制度」は女性社員の声から生まれた制度となります。グループ全体で会社の垣根を越えた女性社員の交流を図ることで、それぞれのライフステージに合わせた女性活躍を支援しています。2018年にFacebookで「kirari専用グループ」を開設。2020年には会社公式LINEへと移行し、その中で情報共有やイベントのお知らせを行い、女性社員の交流の場となっています。また、女性役員も参加しているため経営層とコミュニケーションがとれる機会でもあります。コロナ以前は、定期的にランチ会と夜会を開催していました。
05. ミックス7(セブン)
マネージャーから執行役員に昇格する際は、上長の推薦、半年間の研修後に役員陣にプレゼンテーションを行い、社長、役員との食事会などを実施し、グループ全社を横断しての昇格制度となっています。
――取り組みを展開したことで社内・社外から感じられた効果を教えてください。
当社には、失敗しても再チャレンジできる環境や、経験やキャリアに関係なく抜擢される風土があります。以前、一般社員の数名に「この会社で良かったと思うときは?」という質問を投げかけたところ、次のような反応が多くありました。
・社内での人間関係が非常に良好で雰囲気が良い
・質問しやすい環境で分からないことがすぐに解決できる
・年齢や経験に関係なく、仕事を任せてもらえるところグループ全社においてのサクセスストーリーの多くも、「アルバイトから役員」や「20代で役員・マネージャー」など、チャンスをつかもうとする人には性別、学歴、年齢は関係なく、実現しやすい環境です。
また、社内イベントも多く、年齢層が近いためか従業員同士の仲が良く、仕事も円滑だということは頻繁に耳にします。定期的に行っている従業員アンケートでも人間関係について100点満点で点数をつける設問に対し、80点以上をつけた者が6割以上となりました。また2020年には、直接「東証一部上場」を果たし、GPTWが選出する2021年度版「働きがいのある会社」ランキングの小規模部門で、初エントリーにもかかわらず2位にランクインすることができました。
――上記取り組みを制度化し導入から実施、成果があがるまでに苦労したエピソードはありますか?
新しい取り組みや制度を導入するにあたり、色んな視点からの発想が求められます。そのため、MTGをしては一から練り直しということも何度もあり決して楽な道のりではなかったです。いざ制度導入や新たな取り組みを展開したとしても、従業員の意識改革を促し浸透させることや、制度利用者の第1号を生み出すことは安易ではなく、試行錯誤をしておりました。企画側からの”押しつけ”にならないように、人事部から各責任者への意見ヒアリングを行ったり、分かりやすく楽しく伝わる工夫など充分な準備をすることで受入れやすい状況づくりに努めました。
ホワイト企業認定の取得について
――ホワイト企業の認定取得を目指したきっかけや目的を教えてください。
いま当社で働いてくれている人財、またこれから先に新しく働いてくれる人財。全ての従業員に安心して働いてもらうのはもちろん、職場の仲間以外にも仕事に集中する環境を提供し支えてくれる家族や友人の方にも安心していただけるよう、一つの証として活用していきたいと考えました。
――ホワイト企業認定取得後に、社内外から得られた効果はありましたか?
ホワイト企業認定を社内で周知したり、ロゴを名刺に印刷することで、社内・社外ともに企業価値が向上しています。採用面でも学生の皆さんや就職希望者、そのご家族へもアピールすることができ、効果がありました。また、当社の可能性を信じ、業務を発注頂けるクライアント様に向けてもアピールすることができ、クライアント様の満足度の向上につなげています。
――コロナ禍で新設した制度や取り組みや今後課題としていらっしゃる点について教えてください。
新型コロナウイルス対策本部を設置し、一部従業員のテレワーク導入をしました。また、採用面接や会社説明会も現在は全てWEBに切り替えて学生の皆さんにも安心して就職活動してもらえるように対応しています。こういった取り組みはコロナウイルスが収束したから終了というものではなく、今後も活用すべき時には柔軟に活用していきたいと考えています。
――今後注力してく取り組みがあれば教えてください。
DmMiXは「いま社会(セカイ)から必要とされていることを」というVISONのもと、一人ひとりの能力が最大限に生かされているマネジメントと、女性の活躍推進や両立支援に注力して参ります。そして未来を担う若い従業員が多い当社では、様々なプロジェクトを行い、多種多様な働き方をサポートしております。一人ひとりが主役となれるSDGsの観点からも、会社の取り組みを通して「従業員にとっても当たり前に意識する」仕組みを構築します。
――最後にホワイト化を目指す企業様へ一言
従業員が感じる「働きがい」は会社に対する満足度として表れるため、ホワイト企業の指標として重要だと思います。商品を持たない当社は財産である「人」を育て、新たな人材確保に苦戦する時代において従業員が働きがいを高く保つ職場を作ることにより、企業利益にも直結し離職率の低下にも繋げています。今後も給与や福利厚生といった与えられるモノに限定せず、従業員の成長を促進させる環境の中で働きがいのある会社を目指します。