社員のやる気と誇りを高めて離職率が半減?!ピアズが取り組む「働くパパママプロジェクト」とは | キャリコネニュース
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社員のやる気と誇りを高めて離職率が半減?!ピアズが取り組む「働くパパママプロジェクト」とは

第4回ホワイト企業アワードで「働きがい賞」を受賞

第4回ホワイト企業アワードで「働きがい賞」を受賞

組織の課題を解決する企業、株式会社ピアズが2019年3月に開催された「第4回ホワイト企業アワード」(JWS/日本次世代企業普及機構 主催)で「働きがい部門」を受賞した。

ピアズには、“働きやすさ”だけでなく、社員が「やる気や誇り」を感じながら働き続けるための取り組みが存在するという。気になるその取り組みと効果についてお話を伺った。

会社全体がハートフルな気持ちに!社員を主人公にしたムービーの上映会

――受賞に至った理由や具体的な取り組みをご紹介ください。

前提として、弊社のホワイト化の取り組み方針では、労働時間の削減や有休取得率の増加などの“働きやすい環境づくり”は最低限行うべきことであると考えています。

重要なのは、それらの基本的な環境を整えた上で、働く人それぞれに合わせた働き方改革(働きがいの創出)を行うことです。 そのため、弊社では対象者に合わせたホワイト化の取り組みを行っています。 その中でも特徴的な取り組みは、家庭を持ちながら働いているパパママ社員を対象とした“頑張るパパママプロジェクト”です。この取り組みでは、大きく2つのことを行っています。

1つ目はピアズサンタと言って、クリスマスに会社から社員の子どもたちにプレゼントを贈っています。 2つ目は、パパママムービーといって、働くパパママ社員を半年に1回1名選定し、その社員を主人公にしたムービーを作成する取り組みです。

全社員が集まるイベントでムービーのお披露目を行い、主人公の社員の家族にプレゼントします。ご家族(奥さんや旦那さん、お子さん)にかっこいいパパやママの背中を見せることで、誇りをもって働いてもらえますし、ムービーを見た社員も一緒に感動し、やる気と誇りを会社に持つことができます。

――その施策、取り組みの効果について教えてください。

パパママ社員を主人公にムービー

パパママ社員を主人公にムービー

パパママプロジェクトによる取り組みの効果は4点あります。

1つ目は、撮影したパパママ社員のやる気に繋がることです。ムービーをみた家族、子どもがパパママ社員の仕事や想いを理解し、「お仕事がんばってね」「かっこいいね」と言ってもらえることで、本人のやる気に繋がっています。  

2つ目は、社員がハートフルな気持ちになれることです。 ムービーや、ムービーを観ている家族の様子を見た社員は、「ムービーをやってよかった」「誰かが喜んでくれることを自分もしたい」「こんな取り組みをしているいい会社だな」と思います。社員の利他の精神を醸成するとともに、会社への帰属意識を高めることに繋がっています。  

3つ目は、社員のご家族とのふれあいが増えることです。 ムービーは作って家族にプレゼントするだけでなく、ムービーを観ている家族の様子を撮影して社員に見せることもしています。(全社員が集まるイベントに招待して、一緒にご覧いただいたこともありました。)ムービーを通して家族と関わることで、ふれあいが増え、理解や信頼関係を深めることができています。

4つ目は、クライアントなど多くのステークホルダーにもピアズのファンを増やせることです。ムービーを撮影する際、家族だけでなく社員の友人やクライアントにも協力いただくことがあります。その際ムービーの目的や趣旨をお伝えすると、取り組みに共感し喜んで協力してくださることが多いです。家族以外のステークホルダーに対しても自社への理解を深めていただき、信頼関係を築くきっかけになります。

ホワイト化の取り組みで「離職率が半減」「選考希望者増」

――上記取り組み導入から実施、成果があがるまでに苦労したポイントはありますか?

成果が上がるまで、特に苦労した点はありませんでした。初めて作成したパパママムービーを社員に見せたとき、ほとんどの社員が感動の涙を流し、ムービーの意義を理解してくれたからです。年2回の全社員が集まる機会に毎回最新作を上映しており、定期的な実施が定着に繋がっています。一方で、ムービーの作成時に毎回苦労しているポイントが2点あります。

1つ目は、ムービー作成において家族の協力を得ること。ムービーでは家族を巻き込んで撮影させていただくことも多いです。しかし、ムービー内で家族に対するサプライズを含むこともあるため、撮影の意図や趣旨全体をうまく伝えることができず、思ったように協力を得られない場合があります。

2つ目は、3者に向けたストーリーの構成を考えることです。ムービーはパパママ社員本人、パパママ社員の家族、社員全員が見たときに感動を与えられるようにしなければなりませんが、3者の視点を持ってストーリー構成を考えることが難しく、悩むことが多いです。

――自社のホワイト化に取り組んだ後、社内・社外から感じられた効果はありますか?

感じられた効果として、一つは業績の向上が挙げられます。ホワイト化により社員の働きがいが向上したことが顧客満足に繋がり、売上・利益の増加に繋がっています。  

また、ホワイト化に取り組み始めた2014年ころから2018年の4年間で離職率が半分以上減少しました。採用においても、学生に対し会社の事業に加えてホワイト化の考え方や取り組みを説明すると、働きたいと思ってもらえることが多いです。新卒採用を初めて4年目となりますが、年々選考希望者は増加しています。

こうした社員の働きがい創出や組織力向上、業績向上は様々なアワードを受賞という形でも成果として得られていて、2016年度日本経営品質賞受賞、2018年ホワイト企業大賞受賞、2018年グッドカンパニー大賞受賞と多くのアワードを受賞させていただきました。

会社の成長によって社員自身の“ホワイト化”に取り組む企業へ

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――今後の課題・これから先目指す「取り組み」をお教えください。

今後の課題は、自社において全員が高い満足度を保ち続けるようにすることです。取り組みを続けているうちに取り組みは当然のものとなり、社員の期待水準は自然と高まっていきます。

期待に答え続けるためには収益性を高め、ホワイト化をすることが会社の業績や生産性に結び付いていることを社員に実感してもらうことで、社員自らもより良い会社にしようとホワイト化に取り組むようになることが重要だと考えています。

※本記事は、受賞当時(2019年3月)のインタビューをもとに作成しています。

ホワイト財団のインタビューページ

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