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ビジネスの創出のカギは「社員が働きやすい環境を作ること」ビーウィズが推進する“働き方改革”に迫る

ビーウィズ_アイキャッチ

2018年12月、ビーウィズ株式会社が「ホワイト企業認定」を取得した(ホワイト財団/一般財団法人日本次世代企業普及機構 主催)。

長時間労働や労働人口の減少などが社会問題となるなか、ビーウィズは「社員一人ひとりにとってより働きやすい環境を作り出すこと」が、新しい価値・アイデア(変革)の創出や社員の働きがいにつながると考え、働き方改革の推進を図った。

2018年度からは執行役員直轄組織として“働き方改革推進ユニット”を創設したという。今回はその具体的な取り組みや効果についてお話を伺った。

社員が働きやすい環境を作り出す「働き方改革ユニット」を創設

ーーホワイト企業認定を目指した理由・狙いについて教えてください。

わが社では、2017年度より全社重要施策のひとつとして働き方改革に取り組んでいます。背景には事業拡大に伴う残業問題や労働人口の減少など内外問わず様々な要因がありますが、『社員一人ひとりにとってより働きやすい環境を作り出す』ことが、新しい価値・アイデア(変革)の創出につながり、またわが社で働くことに価値を見出し、働きがいを感じることができると考えたからです。

以降、継続的に働き方改革に取り組んでいますが「果たしてこの取り組みは正しいのか?」との疑問に立ち止まりました。その際に、ホワイト企業認定と出会い、外部機関による審査を通してわが社の現状把握の機会として当該認定の取得に至った次第です。

働き方改革推進ユニットマネージャーの納富様

働き方改革推進ユニットマネージャーの納富様

ーー特に注力した取り組みをご紹介ください。

2018年度からは更なる働き方改革の推進を図るにあたり、執行役員直轄組織として“働き方改革推進ユニット”を創設いたしました。同部門が全社調整を行ない、就業規則の変更や制度の新設・改訂、コミュニケーションの活性化施策などを企画・実行しています。その中で主な取り組みを紹介します。

残業削減に向けた取り組み

従業員の健康を守るためには企業としての職場づくりが必要であると考え、わが社では会社が従業員の労働状況を常に把握し、過重労働を防ぐため、残業時間は月初の事前申告制としました。月初に上長がその月の残業見込みを人事に申請し、繁忙等で過重労働が発生する可能性が高い場合、人材配置の調整を行なうなど、対策を講じています。

定期健康診断受診率の向上

従業員の定期健康診断受診を促しており、正社員においては例年100%を達成しています。また社会保険に加入のアルバイトや契約社員についても、受診を促しており、各部の組織目標に入れて取り組むなど、管理者が責任をもって改善すべき指標として、受診率向上に向けて取り組んでいます。

Do・Co・De・Mo ワークスタイル勤務

ライフスタイルの多様化を踏まえて、働き方の選択肢を拡大し、ワークライフバランスの推進を図るべく、Do・Co・De・Mo ワークスタイル勤務の制度を整えており、子育てや介護などのプライベートと仕事が両立できる仕組みを整えています。

【各種制度】フレックス、テレワーク、在宅勤務、時差出勤

子育てをしながら働ける環境

わが社では、育児休暇からの職場復帰率は、2008年以降100%となっており、男性の育児休暇取得者も存在します。わが社では、2018年より、これまではお子さんが3歳までしか認められなかった時短勤務を12歳になるまで活用できるようになり、育児と仕事の両立がよりしやすくなっています。子育て中の女性社員の管理職登用も増えています。

女性活躍推進

わが社では、女性社員の活躍をより推進していくために女性社員同士の交流や議論の場として『女性活躍を考える会~””Just think of us””』を開始いたしました。個々が抱える悩みや不安の解消、わが社にあった女性活躍についてアイデアや意見を反映した施策を実施する予定です。

残業削減、女性管理職比率UPに成功!採用でもプラスに

ーーその施策、取り組みの効果について教えてください。

取り組みの効果は下記のとおりです。

■平均残業時間
2016年:39.5時間
2017年:36.0時間
2018年:33.3時間

■女性管理職比率
2016年:11.8%
2017年:16.9%
2018年:18.45%

■健康診断受診率
2017年度:正社員:100%
契約社員:89.24%
アルバイト社員:85.59%
全 社:87.58% ※2018年度は集計中

ーー社内・社外から感じられた効果はありますか?

具体的で目に見える効果となると難しいのですが。社外では、アルバイトや正社員の採用担当者より、求職者とホワイト企業認定の話題になることもあると聞いています。またリファラル採用においても、インスタで認証取得をお知らせした際に“いいね”がつきました。求職者の方も含め、企業に対するひとつの判断指標として見られているのだと改めて感じました。

社内で言えば、営業社員や管理職の勤務状況が可視化できたことは大きいと考えています。

女性活躍推進施策『女性活躍を考える会~””Just think of us””』の風景

女性活躍推進施策『女性活躍を考える会~””Just think of us””』の風景

“制度だけ”で終わらせない!働き方改革を根付かせるコツとは

ーー上記取り組み導入から実施、成果があがるまでに苦労したポイントはありますか?

制度導入や新たな取り組みについて、社員の意識改革を促し浸透させることや、制度利用者の第1号を生み出すことには大変苦労をしました。健康診断の受診率向上では、人事部より未受診者一人ひとりにメールや電話にて受診促進を図りましたが、意図が伝わっておらず迷惑メール扱いや現場からの電話NG要請などがありました。また残業管理、特に営業社員・管理職を対象にシステムの導入をした際には「使い方を忘れた」「説明文を読んでいない」など、定着までは道半ばと感じています。

ただ企画側からの”押しつけ”にならないように、説明会の開催頻度を増やしたり事前の周知やテスト期間を設けるなど充分な準備をすることで受入やすい状況づくりに努めました。また相手の状況や立場を理解し丁寧に接することで、徐々ではありますが働き方改革が根付いてきている実感をもっています。

ーー今後の課題・これから先目指す「取り組み」をお教えください。

働き方改革関連法案の施行(2019年4月1日)を受け、有給時季指定や時間外労働についてはより一層の取組みが必要であると感じています。『女性活躍を考える会』でも残業削減に関する意見がありました。女性活躍推進については、次のステップとしてキャリアデザインなども取り入れていき、活躍できる領域や場面を創出していきたいと思います。

また制度導入や企画実施後の効果測定より社員の志向や動態を分析しPDCAサイクルを回すことで、精度を高め利用者や理解者を増やしていきたいと考えます。『社員一人ひとりにとってより働きやすい環境』を目指し、これからも働き方改革を推進していきたいと思います。

※※本記事は、認定当時(2018年12月)のインタビューをもとに作成しています。

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