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企業の「Mission・Vision・Value」は、採用にも大事!という話

就活イメージ

MVVが重要な理由とは

ここ最近、メタ認知がしっかりと出来ており、行動ベースから自分のありたい姿や、やりたい事が明確になっている優秀な学生と話していると、企業規模や給与以上に大切にしているものがあるように感じます。それが、企業のMission・Vision・Value(以下MVV)です。

「OBOG訪問サービスで社員と会った際にVisionを尋ねたら、自社のVisionを言えなかったので、その企業を受けるのを辞めました」
「事業内容とMission・Visionとの繋がりが見えにくく、企業説明会で質問しても明確な答えが無かったので、その後の選考は受けませんでした」
「Valueに”スピードを何より重視する”と書かれていたのに、選考に関する質問の回答が遅くて、ガッカリしました」
「元々は全く知らない会社だったのですが、Visionと自分のやりたい事の方向性が凄く一致していて、事業内容とのリンクも非常に感じられたので、今はその企業が第一志望です」
「自分はやりたい事が明確ではなく事業内容はそこまで重視していないのですが、自分のありたい姿とMissionが凄く重なる企業があり、今はそこを受けています」

こういった、MVVによる、志望度や選考意志の変化、入社の意志決定などの話を本当に良く聞きます。この傾向は、年々強くなってきているように感じます。(文:キャリアコンサルタント 坂元 俊介)

なぜMVV?

学生と話している中でその理由がいくつかわかってきました。

(1)VUCAの時代において、ビジネスドメインの維持が難しい
テクノロジーの発達により、各企業とも数十年変わらないビジネスドメインを保ち続けることが難しくなってきました。東証一部上場の大手企業であっても、大きなドメインの変化を余儀なくされている企業も少なくありません。そんな中、変化するかもしれない仕事内容で企業を選ぶのではなく、変わりにくいMVVと、個人のありたい姿や価値感を結びつけることで、自分が進むべき企業を選択しようとする学生が増えています。

(2)個人の考えや想いを仕事にも大切する時代になってきた
転職・副業が当たり前になりつつある中で、仕事をする上で、単純にお金を稼ぐために仕事をするのではなく、「何のために働くのか」という個人の考えや想いを大切にしたいという考えの学生が増えています。その個人の考えや想いと、同じ方向を向いている企業なのかどうかを図るコンパスのようなものがMVVに当たるため、学生は、MVVを選択の要素として重要視しているのです。

(3)メッセージ性が強くイメージがしやすい
Mission・Vision・Valueがしっかりとしている企業は、説明会や面談、面接の場などで一貫性を持って企業としてのメッセージを発することが出来ます。「会った人によって言っていることが違う」となりにくく、学生からすると自分が働く企業のイメージがしやすいというのがあるようです。

(4)新卒の人材紹介が紹介しやすい
ひと昔前は、ほとんどの学生が、いわゆるナビ媒体で就職活動を行っていました。最近ではナビ媒体の力が弱まり、SNSや紹介会社、オンラインイベント、逆求人スカウト、など新しい新卒の採用手法が増えてきています。その中で、優秀な学生が使うことの多い「紹介会社」において、MVVがしっかりしている企業の方が、学生のキャリア選択の軸にフックがかけやすいため紹介がスムーズに進み、学生にも興味を持ってもらいやすい、ということがあります。

(5)学生人気が高いイケてる企業はMVVがしっかりしている
学生人気が高いイケている企業(ベンチャー・大手問わず)はMVVがしっかりしており、説明会やサイトなどで、MVVを大きく打ち出しています。そのため、学生の関心がMVVにあり、企業のMVVを調べる、という傾向が強くなっています。

これらが、優秀な学生を採用するために、MVVが必要な理由です。優秀な学生であればあるほど、このMVVと事業内容との整合性、社員への浸透度合いなどを様々な質問から判断をしようとしています。

優秀な学生を採用していきたい、という企業は是非、MVVの重要性を再認識して頂ければと思います。

著者近影

著者近影

【坂元 俊介】株式会社STORY CAREER代表取締役/キャリアコンサルタント・採用人事コンサルタント
同志社大学経済学部卒。新卒でリクルートHRMK(現リクルートジョブズ)入社。中途・新卒領域における求人広告媒体の営業に従事、その後、営業として3つの新メディアの立ち上げを行う。リーダーや大手担当を経験。Webベンチャーでのオフィス長経験を経て、30歳になるタイミングで家業の和菓子屋を継ぐとともに、企業の採用コンサルティング会社を立ち上げ、採用人事支援なども行う。リクルートの同期が立ち上げた株式会社STORYの法人化の際に、取締役に就任。大学生・第二新卒層のキャリア支援をおこなうSTORY CAREER事業部の責任者を兼任。2020年4月、STORY CAREER事業部の拡大に、同事業部を分社化、株式会社STORY CAREERの代表取締役に就任。毎年数百名の大学生・社会人のキャリア支援を行っている。

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