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子どもの将来に役立つ習い事は? ポイントは「”級”や”段”がある」「失敗して当然と思えるもの」

習い事のメリット・デメリット

習い事のメリット・デメリット

1つ目のメリットは「目標達成や創作など通して、成功体験を積み重ねることができ、自信につながる」ということです。

この「成功体験の積み重ね」が最も重要です。この先、勉強以外でも仕事、家事育児など、何かを進めていく上で様々な困難な課題が立ちふさがってきますよね。困難を乗り越えられず、自信を喪失して夢を諦めてしまう人をたくさん見てきました。

課題の大きさにもよりますが、乗り越えることができる人とできない人の違いは「失敗してもいつかは出来ると思えるかどうか」です。すぐにはムリでも、頑張れば少しずつ前に進み、絶対乗り越えられると思える自信が将来重要になってきます。

この自信がある生徒は、第一志望校に合格することがほとんどです。仕事においても大きな仕事を成し遂げているように感じています。自信は、困難にぶつかり、葛藤して乗り越えていくことで強くなっていきます。習い事は自身をつけるのにうってつけの機会です。

一方、「失敗を繰り返すことで、自分は頑張っても出来ないと諦め癖がつく可能性がある」というデメリットもあります。また2つ目のメリットに「子どもの経験の幅が広がる」がありますが、「お金がかかる」というデメリットもあげられます。

オススメの習い事「継続にストレスがかかるもの」「頭を使うもの」

習い事を始める時期は、幼稚園や小学校低学年がおすすめです。早ければ早いほど、経験の幅が広がります。では、具体的にどんな習い事が将来役立ちやすいのでしょうか。

1.小刻みにステップが刻まれているもの

例えば、スイミング空手といった「級」や「段」があるもの、また技が多数ある球技等などです。目標が小刻みに設定してあるため、達成し続けることができます。子ども自身が成長を実感しやすいので、自信に繋がりやすいと考えています。

最初は全然出来ない状態からスタートすることが多いので、「出来なかったことができるようになった」という成功体験になります。大きくなってから「出来ない」と思う出来事に遭遇した時も、この経験がバネとなり、踏ん張れる子が多いです。勉強でも取り組み方が大きく変わり、成績に差が生まれます。

2.失敗して当然と思えるもの

「失敗=よくない」と思ってしまうと、挑戦をやめてしまうことがあります。一方、小さい時に習い事で「たくさん失敗したからこそ出来るようになった。失敗から気づけたことがあった」と実感したことがあると、大きくなってからも失敗を恐れず、挑戦出来る人になりやすいです。

この場合、子ども自身が「失敗するのが普通」と思える、挑戦して失敗した時のダメージが少ない未経験のスポーツなどがおすすめです。

3.継続にストレスを感じるもの

小学生の間に、心身に負荷のかかる経験をしていた子どもの方が、成長してからストレス耐性が高くなる傾向があります。しんどい状態でも「自分はがんばれた」と思える経験があるからです。

特に受験期は心身ともに負荷がかかるので、同程度のストレスを過去に経験したかどうかで、勉強へのモチベーションも大きく変わってきます。

4.頭を使うもの

勝つためには、タイムを伸ばすためには、上手くなるためにはどうすればいいか……など頭を使ってきた子ほど、勉強でも点数を取るためにはどうすべきか考える習慣があります。

「なぜ出来ないの?」は言わない 言ってしまったら時の対応は?

よく「子どもへどのような声かけをすればいいか」と相談をされます。最適な声かけは子どもや状況によって違いますが、基本的には「見守りつつ応援してあげること」。

おすすめの声掛けは、自信がなくなっている時は「失敗してもいいから頑張ってみよう」。また結果がでた時は「○○をやったから結果が出たね」と努力とセットで褒めることです。

声掛けを受けた子どもが「こうすれば結果が出るんだ」「もっと○○をしよう」などと前向きに捉えられると、努力ができるようになります。

子どもは、失敗は駄目なこと、怒られるという認識になると挑戦しなくなります。しかし、「失敗=チャンス」と捉えられると挑戦しやすくなります。だからこそ親の一言が重要になってきます。

「なぜ出来ないの?」と聞くと、子どもは怒られている/否定されていると感じ、萎縮してしまう可能性があります。ただ、つい言ってしまうこともあると思います。子どもと向き合おうと思っても、時間や心の余裕を持つことは難しくなると、怒ってしまったり、喧嘩になったりすることもあるでしょう。

その場合、言ってしまった後に、再度挑戦出来るように背中を押し、挑戦したこと自体を褒めてあげてください。

親の愛情は子どもに物凄いパワーを与えます。何気ない一言がお守りのように心に残り、ずっと覚えている子どももいます。一番近くにいるからこそ、子どもの力になれるのは、まさしく親だと思います。

著者近影

著者近影

【筆者プロフィール】妻鹿 潤(めがじゅん)

株式会社STORY 取締役/SB学び事業部責任者・キャリアコンサルタント

関西学院大学法学部卒。大手学習塾で教室長として、生徒・保護者からの信頼を得る。

1000人近くの小・中・高生と、それ以上の保護者と関わり、培った知識と経験から、その生徒に完全オリジナルのオーダーメイドカリキュラムを確立するに至る。地域で評判となり、10か月で100名以上の生徒が入塾するまでになる。

大手個別指導塾で生徒へ価値提供ことへの限界の痛感や、大学や社会でのミスマッチに絶望する現実を目の当たりにしたことから、理想の教育を形にしているSTORYに参画。現在、SB学び事業部責任者として、子供達に点数アップ・志望校合格に加え「社会で生き抜く力」を提供する。

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