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「子育てに必要な年収は?」世帯年収740万円の主婦の問いかけに「年収200万でも1000万でも子どもは育つ」という声

高橋一生の保険のCM、あれは罪だなあと思う。出産に立ち会う夫が苦しむ妻を励ましながら「子供1人にかかるお金」を必死に脳内試算するアレだ。子どもの学費・養育費に保険で備えようという内容だが、強烈に残る印象は「子供には金がかかる」であり、不安になる。もちろん高橋一生は何も悪くない。

不安になる情報は世の中にいくらでもあり、先日ガールズちゃんねるに「子育てに必要な年収っていくらですか?」と相談トピを立てたのは、妊娠希望の29歳の主婦である。(文:篠原みつき)

びっくりするほど「子育て世代の平均年収と同格」の投稿者

子育てに必要な年収は?

子育てに必要な年収は?

彼女が見たサイトには、「(子育てに必要な費用は)大学卒業までに3000万円」「年収500万円で子供1人がベスト」などと書かれており、自分たちでも子供を産んで大丈夫かと不安になっている。

「私自身小学校から大学までオール公立なので、子どもにもそのコースで行ってもらえば…と思うのですが甘いでしょうか?」

と問いかけた。ちなみに夫は会社員で年収500万円、妻はパートで年収240万円とのこと。世帯年収は740万円ほどになる。

厚生労働省「2017年 国民生活基礎調査の概況」によると、2016年の1世帯当たり平均所得金額は、「全世帯」が 560 万 2000円となっている。「児童のいる世帯」が 739 万 8000円のため、この夫婦の年収はびっくりするほど子育て世代の平均年収と同格だ。夫の年齢が不明だが、仮に30歳前後とすれば500万円は少ないほうでもないだろう。

また、妻のパート収入が240万円ならまあまあ甲斐性のある人と思われる。一時期子育てで休職しても、またそれなりに収入を得られる人物ではないだろうか。

低収入で結婚や出産を諦める人もいるなか、この問いかけを嫌味に感じる人もいる。スレッドの反応は冷ややかで、まず「奥さん荒れるで」と炎上をほのめかす声が上がったほどだ。「地域にもよるし、生活水準も人それぞれ」と突き放すような声が多く、

「年収200万でも1000万でも子どもは育つよ」
「自分の出来る範囲の子育てをすりゃぁいいんだ。何度も言わせんな」

とキレ気味で書いた人もいる。

口は悪いが確かにその通りで子育てに必要な年収といっても、ローンの有無や親の援助、子どもの学力や親の希望など、様々な条件によって異なるため一概には言えない。コメントのなかには世帯年収800~1000万円でも「子どもは1人しかムリ」とか「作らない」と書く人もいる。

「公立は15年で約540万円、すべて私立なら1770万円」が不安を煽る

大きいのが「子どもの学力や進路希望によって変わってくる」という不確定要素で、言うまでもなく公立と私立ではかかる金額がまったく違う。文部科学省「子どもの学習費調査(28年度版)」には、

「幼稚園3歳から高校までの15年間すべて私立に通った場合の学習費総額は1770万円、すべて公立の場合は約540万円」

という記述もある。ほかにも見えない費用が子育てに対する不安を煽るし、保険会社の宣伝材料にもなる。一番かかる費用を基準にされてはかなわない。

それでも、親としては習い事をさせたいし、希望の進路に進ませてあげたい……と、望めばキリがない。頭がいいからお金がかからないわけでもない。お金をかければ希望通りの特技や学力が身につくとも限らないのだが、いくらあっても足りないと感じる人は多いだろう。「身の丈にあった暮らしをすればいい」との意見に筆者も同感だ。

さすがに無職で働く意欲も資産もないような夫婦に子作りは薦めないが、それだけの収入があれば過度に怯える必要もないだろう。子どものいる生活は大変なことが多いが、楽しみのほうが多いと個人的には思う。妊娠希望であるならば、情報に振り回されて「心配のあまり作らない」という時間がもったいない。

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