新型コロナで一気に普及するオンライン面接 注意すべき3つのポイント
新型コロナウィルスの影響で、新卒・中途採用ともに説明会・面接などの採用活動がオンライン化されてきています。そんな中、オンライン面接という今までにあまりなかった面接手法において、
「画面に目線をやると、カメラが上にあるので、少し下を向いた目線になるのですが、目線はどこを見れば良いのでしょうか?」
「音声が飛ぶことが多く、ちゃんと音声を拾えるように良いスピーカーなどを用意した方がいいのでしょうか?」
と言った声があがっています。実際、上記のようなことは企業側も想定済みでそこまで気にする必要がないのですが、実はオンライン面接では、もっと当たり前のことで躓いているケースが散見されます。今回は注意すべきポイントをお伝えします。(文:キャリアコンサルタント 坂元俊介)
「オンライン面接」だからと気を抜かないで!気をつけたいポイント
1.オンライン環境をしっかりと整える
「何を当たり前のことを」と思われるかも知れません。しかし、私自身がオンラインで面談をする中で、意外とこの”当たり前”が出来ていない人がいます。
例えば、ある企業のオンライン面接では、その面接システムのために事前にアプリをダウンロードする必要があったのですが、面接時間になってそのことに気づいて面接時間が遅れてしまったという人がいました。また、URLにアクセスするだけのものでも、非推奨ブラウザで開いてしまい、音声が入らなかった人も。
中には、何故かカフェでオンライン面接を受け、BGMや周りの声で音声が非常に聞き取りづらく面接がスムーズに進まなかった人もいました。ただでさえ緊張する面接で。このようなトラブルで良いパフォーマンスが出せずに落ちてしまうという結果になりました。
上記のようなケースが起きると、面接をする側は、「事前準備が出来ない人」とジャッジします。仕事でも同様の事が起きるのでは、と感じてしまいます。
2.数分前には面接システムにアクセスしておく
通常の対面面接では、面接を受ける人が遅刻することはほとんどないのですが、オンライン面接では1~2分遅刻する人が意外と多いです。数十秒ぐらいの遅れだと、システムのアクセスに少し時間がかかったのかも、となりますが、1~2分だと完全に遅刻と判断をする企業も。
企業側の面接官は、大体5分前にはオンライン面接システムを立ち上げてスタンバイしています。自宅で受けるオンライン面接といえど、通常の面接のように数分前にはアクセスするようにした方が無難です。
3.より簡潔に受け答えを伝える努力をする
オンライン面接を受ける側には、どうしても不利になることが2つあります。1つ目は「音飛び」。60分近い面接になると接続環境上少なからず起きてしまいます。
冗長に話をしている時に音飛びが起きると、企業側は「音飛びがあったから再度話して」とは基本的にせず、何となくで話を理解しようとします。
そのため本当に伝えたかったことが伝わらないということも。明瞭かつ端的に受け答えをしていれば、音飛びにより聞き取れなかった部分を指摘し、再度聞きなおすことが企業側としては出来ます。
2つ目は表情や雰囲気といった「ノンバーバルコミュニケーション」が相手に伝わりにくい、という点です。本来対面であれば伝わった内容でも、オンライン面接だと相手に伝わらない、ということも発生します。
そのため、ビデオ通話ではあっても、なるべく「言葉だけ」で簡潔に相手に伝えたいことを伝えられるように、今まで以上に準備する必要があります。事前に自分が話したいことや伝えたいことをしっかりと準備して(暗記するという意味ではなく)面接に臨んでください。
当たり前のことではありますが、出来ていない人が多いです。今一度、事前準備をしっかり行い、通常の面接のように、時間前行動を心がけてくださいね。
【坂元 俊介】株式会社STORY CAREER代表取締役/キャリアコンサルタント・採用人事コンサルタント
同志社大学経済学部卒。新卒でリクルートHRMK(現リクルートジョブズ)入社。中途・新卒領域における求人広告媒体の営業に従事、その後、営業として3つの新メディアの立ち上げを行う。リーダーや大手担当を経験。Webベンチャーでのオフィス長経験を経て、30歳になるタイミングで家業の和菓子屋を継ぐとともに、企業の採用コンサルティング会社を立ち上げ、採用人事支援なども行う。リクルートの同期が立ち上げた株式会社STORYの法人化の際に、取締役に就任。大学生・第二新卒層のキャリア支援をおこなうSTORY CAREER事業部の責任者を兼任。2020年4月、STORY CAREER事業部の拡大に、同事業部を分社化、株式会社STORY CAREERの代表取締役に就任。毎年数百名の大学生・社会人のキャリア支援を行っている。