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同じ仕事でも金額が雲泥の差! みんな気になる「サポートセンターの給与体系」

就職先を決めるとき、気になることの一つが「給料」です。求人広告には「○万円以上」などと書かれていますが、これだけで油断してはいけません。同じ時間を働いても給与体系の違いで、もらえる額が大きく異なる場合があるからです。

PCに限らずコールセンターやサポセンの場合、給与体系が予想外の形になっている会社をよく見かけます。「これって、ただのブラック企業じゃない!」とならないよう、事前によく注意して働き口を探した方がいいですよ。(ライター:光明隠歌)

電話を1本も取らなくても「給料は同じ」

(イラスト:光明隠歌)

(イラスト:光明隠歌)

サポセンの給与体系には、3つほどのパターンがあります。1つめは「時給制」で、あらかじめ決められた1時間いくらの単価と、その月に働いた時間を掛け合わせて支払われます。2つめは「月給制」で、月にいくらという形で固定されている形です。

3つめは「基本給+歩合制」というもの。月の基本給は決まっているのですが、それに加えて、電話を取った数やサポート対応した件数に応じて給料が決まるというものです。営業職ですと、こういう形の企業もあるのではないでしょうか。

コールセンターで歩合制の場合、たくさん電話を取った人がたくさん給料をもらえます。このような給与体系は、会社によっても違うどころか、同じ社内でも部署や役職などによって違うことがあります。

また、歩合制をとっているところでも、管理職になると月給制になるということがあり、トータルの給料ではたくさん電話を取る部下のほうが、管理職の部長よりも多いというケースも存在します。

一方、時給制や月給制の場合、いくら電話を取っても給料に影響はありません。日によっては1本も電話を取らずに仕事が終わることがありますが、給料は同じです。

要領のいい人の場合、他の人に電話を取らせ、自分は月に2~3本くらいしか取らずに同じ給料をもらうというやり方もあったりしますが、そのようなことをすると「あいつはサボってるのに…」と評判を落とし、他社員の士気を下げることになります。

歩合制の場合は「基本給」が激安の場合も

とはいえ、サポートが毎日発生するとは限らない会社では、「1日中、暇でやることがない」職場もあります。一度上司に相談したところ、「ネットでウチの悪口書かれてないかチェックしてよ」という「公認ネットサーフィン」のお仕事をもらったこともあります。

歩合制の場合、基本給はギリギリまで下げられていることが多く、サポート件数を稼がないと生活できないくらい金額が低い会社も存在します。

ただし、電話と言っても1分で終わるものも3時間で終わるものも「1件」と計算することが多く、対応時間を短く終わらせることで件数を稼げば、下手なサラリーマンよりもたくさんの給与を得ることができます。とはいえ、いい加減なサポートをすればクレームになり、ムダな対応時間を増やすことになりかねません。

また、サポート員になりたての時期には、どうしても1件あたりの対応時間が長くなりがちなので、新人は給料が恐ろしいほど安かったりします。「ボーナスは年2回、基本給5ヶ月分」と書いてあっても、基本給が安ければ額もものすごく少なくなります。

なお、この給料体系は、会社の方針により急に変わることがあります。上司Z氏の会社時代、「基本給+ボーナス時に歩合反映」から、「基本給+各種手当+ボーナス時に歩合反映」に変わったことがありました。

他人の給料を聞くと「ぐぬぬ…」だけど

こう書くと金額まで増えたように見えるのですが、実は変更時に基本給が半分以下に下げられたのです。

帳尻を合わせるように各種手当を増やし、見た目の月給は変わらないように細工されていましたが、ボーナスがぜんぜん違うんですよね。大幅減額でした。専務には、

「これは従業員の税金対策なんだ。この方が君たちの手取りを減らさなくて済むんだよ」

とか言われたのですが、税金対策は会社のためだったんじゃないかなあ。

これで仕事が苦痛だったら辞めていたのでしょうが、微妙に納得行かない給料体系とZ氏のフォロー以外は、生活できないほど手取りが安かったわけではなかったこともあり、居心地が良かった会社と仕事内容でした。

ただ、他の人の給料を聞くと「ぐぬぬ…」となったりする程度には安かったのは事実です。こういう話は、実は「知らない方が幸せ」なのかもしれません。

【プロフィール】光明隠歌
PCサポート一筋の30代元OL。IT企業を12年間渡り歩き、一般家庭や中小企業を対象に、パソコン・周辺機器の「出張設定」「修理」「電話・メールのサポート」「インストラクター」などを経験。月平均80件、多いときには月150件の出張設定をこなしたことも。現在は北陸地方でフリーのPCサポート業を営む。ツイッター(@koumyonakakureg

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