文系学生の「ゼミ・研究課題」を採用担当者が重視することはない | キャリコネニュース
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文系学生の「ゼミ・研究課題」を採用担当者が重視することはない

履歴書やエントリーシートに「ゼミ・研究課題」という欄が当たり前のように設けられているのをよく見かけます。文系学生だと4年生にならないと、所属ゼミや研究課題が決まらない人も多く、書く内容に困る人が少なくありません。

とはいえ、これは思い悩むだけ無駄であることをご存じでしょうか。実は、文系学生に限り、この「ゼミ・研究課題」という欄は、採用担当者が最も読み飛ばすものだからです。(文:河合浩司)

たまに質問するとしても軽い気持ちで…

何の勉強してきたの?

何の勉強してきたの?

文系学部生が大学で学ぶことが、入社後の業務ですぐに役に立つことは滅多にありません。あったとしたら、非常に稀なケースです。

文学部の学生さんが「経営学部なら就活で役に立ったかもしれないのに…」と嘆いているのを見たことがありますが、これも全くの誤解ですのでご安心ください。

経営学やマーケティングなど、一見すると役に立ちそうなものもありますが、実際に活かしている人は入社後にも勉強し続けている方々です。学生時代に学んだからではないのです。

このように文系学生の「ゼミ・研究課題」が業務の遂行に関わることはまずありませんから、採用担当者は興味を持っていないのです。

こう書くと、「面接で人事から質問されたことがあるぞ!」という反論が文系学生から来るかもしれません。確かに面接では「ゼミ・研究課題」について質問することはあります。でも、それは内容を詳しく聞きたいのではありません。

わざわざ質問する理由は、大きく2つあります。1つは「所属する学部名の意味がわからず、何を学ぶところなのか全く想像できない場合」。もう1つは「緊張をほぐすためにも、まずは話しやすい自分の話から質問を振ってあげよう」というものです。

この2つが当てはまった時に、私も面接でたまに質問しています。この程度の軽い気持ちなのです。

理系のエントリーシートは「文系」に分かるように

この現実を大学で就職指導にあたる方々は、決して受け入れないでしょう。特に大学としては、「大学で学ぶことが実社会で役に立つことはほとんどない」ことを認めるわけにはいきません。

だからこそ、就職課では「ゼミ・研究課題もしっかりと内容を書きなさい」と指導しています。致し方ないとは思いますが、文系学生の場合は「ゼミ・研究課題」の書き方に悩む暇があったら、OB・OG訪問でもしている方が有意義だと思いますよ。

もちろん、こんな現状が望ましいとは誰も思わないはずです。せっかく努力して大学に入ったのに、4年間は完全なモラトリアムなのですから。会社ですぐに役立つ知識を大学で身につけて欲しいとまではいいませんが、大学における教育内容の見直しが将来的に求められてしかるべきです(もちろん、それを受け入れる企業側の態勢も)。

一方、理系学生の場合は全く状況が変わってきます。企業によっては、理系採用と文系採用で違ったエントリーシートを用意しているところもあります。理系採用だけ、「ゼミ・研究課題」の欄が広くなっているのです。

このように、理系学生の研究内容や専門には、非常に大きな関心を持っていますので、ぜひとも詳しく内容を書いてください。その際、文系出身の採用担当者でも研究の概要がイメージできるような書き方をしてもらえると、読んでもらいやすくなるでしょう。

あわせてよみたい:内定出たけど終われない!「頂上散策組」の複雑な気持ち

 

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