「関東圏に進学した友達に見下される」悩む地方国立大生に応援の声 「友達の反応は、上京者が一度は通るはしかのようなもの」 | キャリコネニュース
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「関東圏に進学した友達に見下される」悩む地方国立大生に応援の声 「友達の反応は、上京者が一度は通るはしかのようなもの」

慰める声がたくさん集まっています

慰める声がたくさん集まっています

2018年度の大学・短期大学進学率は57.9%とおよそ6割。今や「大学に行けば良い就職ができる」時代ではないし、大学のあり方を問う声も各所で聞かれている。

はてな匿名ダイアリーに1月14日、「大学について友達に見下されてどうしていいか分からなくなってきた」とのエントリーがあった。投稿者は地方の国立大学に実家から通う大学生。「生まれ育った地元の役に立ちたい」との思いから地元国立大学を選び、夢を持って学業に励んでいた。しかし、「最近頻繁に、関東圏の有名大学に行った友人たちが、大学の名前でマウンティングしてくる」と辛さを明かした。

言われたことが気になり学歴やキャリアについてネット検索したところ、ますます不安になってしまった投稿者。

「私みたいに、地元に愛着があって、所謂無名の大学を選んだ人は馬鹿にされるのかな。私が進んでいるのは、正しい道じゃないのかな。私の好きって気持ちなんて、何の役にも立たない、くだらない考えなのかな、って、時々心が折れそうになる」

などと、苦しみを訴えていた。(文:okei)

「そいつらって『ただ学校が一緒だった』だけで、友達じゃないよ」

ちなみに、「地方 国立大学 就職」でグーグル検索すると、地方の国立大学は就活で苦戦すると書いた記事がたくさん出てくる。東京に本社を置く超大手企業を目指す人や、進学に迷う高校生へのアドバイスなど切り口は様々だが、要するに「無名の大学なんか行っても良い就職口はない」と、未来ある若者を絶望させる文言やランク付けがおびただしく並んでいるのだ。投稿者はそれらを見たのだろう、ひどく落ち込んだ様子だった。

真面目に頑張る若者にマウンティングする友人も酷いが、ネットを通して見える世間の風も冷たすぎるというわけだ。エントリーからは、投稿者が大学で目的を持って学んでいる様子がうかがえるだけに、なんとも切ない。

同情した人は多く、500近くついたブックマークのコメントはほとんどが励ましの言葉だった。多かったのが、マウンティングしてくる人は友だちじゃない、距離を取ったほうがいいというアドバイスだ。

「そいつらって『ただ学校が一緒だった』だけで、友達じゃないよ。友達って、年齢関係なく、横並びだから」
「その友達も、不安だからマウンティングしちゃうだけだから『すごいね』って言って受け流してあげればいいよ」

などと、若者の不安定な心を分析する人もいた。確かに、「自分は勝者だ、大丈夫だ」と安心したいがために、他人をむやみに攻撃し貶める人はよくいる。迷惑な話ではあるが、それだけ不安が多い世の中ともいえる。

「東京と地方の違いは、情報を調べてマウンティングする能力」という声も

そのほかコメントには、「地元の国立大出身の秀才で親孝行もの。若くして故郷に尽くしたい夢もある。いやいや人として完璧すぎでしょ」と投稿者を称賛する声や、国立大学出身者へのリスペクト発言も多数見受けられた。地方というだけで見下されるのはどう考えてもおかしい。

東京と地方、両方を知る人からの貴重な意見も寄せられた。関東圏の有名大学出身で、地方の国立大学で教員経験があるという人は、体感では、地方国立大の地元出身者には、有名私大くらい優秀な学生もいたという。ただ、その違いを

「”情報を調べてマウンティングする能力”に近いもの」

と表現していた。

東京には、都会の価値観があたかもすべてであるかのような情報発信力や、意思決定力の強さがある。地方出身の学生はそれを都会で目の当たりにすると、地元を黒歴史と見るような過剰反応をしてしまうのだそう。投稿者をマウンティングしてきた友人も同じで、「地方出身者が一度は通るはしかのようなもの」だと励ましていた。

同時に、地方も自身の価値を発信する必要性や、ネットの価値観に縛られず、自分自身で色々経験し広くフラットな目を持つよう助言している。しごく真っ当な大人の意見である。投稿者がマウンティングに屈して自滅するのが一番残念なことだが、幸い様々な意見を聞き、前向きになれたようだった。

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