吉本興業社長、パワハラ発言は「和ませようと」「冗談で」 しどろもどろ会見にネットでは批判相次ぐ
“闇営業”問題をめぐって吉本興業は7月22日、会社として記者会見を開いた。20日に宮迫博之さんが開いた謝罪会見では、岡本昭彦社長から「テープ回してないやろな」「会見をしたらお前ら全員クビにするからな」などのパワハラ発言を受けたことを明かした。
岡本昭彦社長は、会見の質疑応答で、これらの言葉は「パワハラ」だと思うかを聞かれると、
「僕は身内の意識だったので、家の中で怒ってる感覚でしかなかったので、でもそれはそうではなかったと申し訳ないと思います」
「(パワハラの)つもりはなかったが、結果として相手にそういう思いをさせてしまってところはダメなところ。相手がそう感じているのであればそうですね」
と説明した。また、圧力をかけたわけではないのかと問われると「父親が息子に『勘当や』みたいなつもり」といい、岡本社長と宮迫さんらの間で「距離感にギャップがあった」とコメントしている。
「テープ回してへんやろな」については、話し合いの場が膠着状態だったため「和ませようという(気持ち)半分」「冗談で」言ったとしている。また「全員クビ」発言については、面談の場で、宮迫さんと亮さんが詐欺被害者のことを考えず、己のために発言しているように思えて、
「そういうのを分かってないのかなと思って言ってしまってしまった」
と話す。
スポンサーに詐欺集団疑惑は「事実ではない」が「判断が甘かった感は否めない」
また20日の謝罪会見で、亮さんが、闇営業を仲介した「カラテカ」入江慎也さんから「僕のイベントのスポンサーについてくれている。吉本の会社を通したイベントについてくれているスポンサーなので安心です」と言われたと話した。
過去、吉本興業に詐欺集団のフロント企業がスポンサーとしてついていたのではないかという質問については、「事実ではありません」とコメント。当該イベントは吉本興業ではなく、都内のイベント会社が主催していると説明する。
吉本興業では、そのイベント会社が反社会的勢力ではないことはチェックしていたが、スポンサー企業までは確かめてなかった。岡本社長は、「そういう意味ではこの判断が甘かったという感は否めない」と語った。
視聴者からは「いらいらする」「ダラダラ会見」という声も
会見の冒頭、岡本社長は、宮迫さんと亮さんに対し、「ああいう記者会見をさせてしまったことに関して、深くお詫び申し上げます。非常につらい思いをさせてしまい、本当に申し訳なく思っています」と謝罪。
宮迫さんの契約解除を撤回し、「戻ってくることがあるならサポートしたい」とコメントした。今後、「コンプライアンスの徹底」と「芸人・タレントファーストで物事を考える」ことを徹底すると宣言。今回の件について「芸人とのコミュニケーション不足があった」「信頼関係が揺らいでいる」とし、涙ながらに、
「同じテーブルで向かい合って、彼らの思いに耳を傾け、最善の解決策をいちから考えてまいりたいと思います」
と語った。今後について、
「こんな素晴らしい芸人タレントさんたちの思いに応えきれてないことを非常に反省しております。これからその方々の思いを受け止め、そのような受け止められる組織を作ることを実現できるよう進めて行ければと思っております」
と話した。また岡本社長と大崎洋会長を1年間50%減俸にすると発表した。
会見は14時から始まり、17時11分に休憩に入った。3時間以上続いていることになる。記者の質問と岡本社長の回答が噛み合っていないシーンが多々あり、ツイッターでは「いらいらする」「ダラダラいつまで会見をするつもりだろう」など批判が相次いだ。