結婚式は人生の晴れ舞台。とはいえ、欠席したい友人を強引に出席させようとするのは如何なものでしょうか。掲示板ミクルに先月末、「友人関係で疲れました」という悩みが寄せられました。
相談者は26歳で現在妊娠中の女性。友人の結婚式が来年3月に予定されていますが、その頃は妊娠9か月に。出産予定の前の月で、心身共に大変な時期です。招待状が届く前から「行けないかも」と話し、招待状には「欠席」で返信。電話でも伝えましたが、
「私は結婚式に出たのに」
「9か月ならまだ産まれないじゃん。来てよ」
と会うたびに言われてしんどいと綴ります。「気が変わった?」とLINE攻撃もあり、女性は「嫌になってきました」とこぼしています。(文:篠原みつき)
「30週(8か月)で切迫早産で入院した」という経験談も
高校時代から仲の良い数人と集まったときも「来てよ」とゴリ押しされ、周囲の友人が妊娠9か月の大変さを話してくれても、「県外から呼んでいるわけじゃない」「数時間じゃんかー」などと分かってくれません。相談者はもう関係を切りたいそうですが、他の友人関係に影響するのではと悩み、「こんなことで縁を切らない方が今後のためですか?」と問いかけました。
このスレッドは注目を集め、100件近くアドバイスや励ましが寄せられています。
「自分の事しか見えてないんだろうね」
「あなたの身体を大切に思ってくれないような人は、友達だと思えない」
「結婚で頭がお花畑なんだよ。今は距離をおいて、出産に備えてください!」
といったコメントが相次ぎました。「そんな人とは縁を切っていい」という意見が圧倒多数です。
また、妊娠9か月では「もしかしたら産まれてるかもよ!?」「切迫早産で入院する人もいる」など、妊娠中の身体を気遣う声も多数。実際に、「私は30週から切迫早産で入院、36週に産まれました」と経験談で危険性を訴える人もいました。
筆者も経験がありますが、30週は妊娠8か月の3週目でお腹がせり出して歩きづらい、手足にむくみが出るなど、個人差はあるものの決して体調が万全とは言えません。もちろん9か月ではさらに辛くなる、早く生まれる可能性もあり、結婚式どころではないでしょう。新型コロナの収束もいまだ見えない中、「無理しないで家で安静にしていてください」という意見ばかりなのも頷けます。
「出席人数が夫よりも明らかに少ないと困る」と諦めない友人
また回答の中には、友人が出席してほしがる理由を「ご祝儀を返してほしいから」と予測する人もいます。早めに「貰ったご祝儀と同額を贈る。当日は祝辞入れる」といったアドバイスも複数出ており、相談者も同意しています。
しかし友人のこだわりは、ご祝儀だけでもないようです。相談者は、「たぶん友人は綺麗な自分を見て欲しいのだと思います」と推測しており、リモートでの出席を提案しても、
「出席人数が夫よりも明らかに少ないと困る」
「リモートの意味が分からない。出席してくれればいい」
と言い張るそう。さらにその友人は、「結婚式の費用がなく、新郎の車を売り払った」というツワモノでした。何がなんでも「体裁の良い結婚式をやるのだ」という強い意思を感じます。
コロナ禍で結婚式や披露宴を泣く泣く諦め、オンライン結婚式をする人もいる現在、結婚式が当たり前にできないことは気の毒です。しかし、妊婦の友人を困らせてまで招くのでは、周りが見えていないと非難されても仕方ありません。初めての出産は不安と期待、諸々の準備で大変な時期で、友人関係で悩むのは心身への負担が大きいでしょう。すでに欠席の返事はしているのですから、早めにご祝儀を渡すことで決着することを祈ります。