“大田区の首都”とも呼ばれる蒲田。ディープで昔ながらの飲み屋が集う街として知られる。治安が悪いのでは、と思っている人もいると思われるが、実際のところどうなのか。
街歩きと物件探しが趣味の恋愛コンサルタント、鈴木リュウさんは「元々JR蒲田駅付近はキャバクラや風俗店などが集まっていましたが、2000年代終盤~10年代にかけて多くの店が閉店しました。このコロナ禍でさらにクリーン化が進み、治安もかなりよくなっています」と話す。
ウーバーイーツ対応店も急増中! 食には困らない
蒲田には「JR蒲田駅」と「京急蒲田駅」があり、2駅間は徒歩約10分と意外に離れている。JR蒲田駅側は飲み屋のほかにキャバクラや風俗店などもあり、”蒲田”の印象はJR側を指すことが多い。
しかし、コロナ禍で夜の店も閉店。現在は空きテナントが埋まっていない状態なのだという。蒲田も錦糸町のように夜の街の衰退でイメージが変わりつつある。品川まで約10分でアクセス良好。家賃も割安で、さらに治安も回復基調ということであれば、引越し先として検討する人も増えそうだ。
その際に無視できないのが外食事情だが、鈴木さんは「蒲田はラーメン激戦区。大学生、若い男性好みな店は多いですね」と話す。
東京工科大学蒲田キャンパスもあり、一人暮らしの若者が多く住む。一方で、「コロナ禍でデリバリーやウーバーイーツ対応の店舗も増えました。最近も中華やピザなどお酒にあいそうなデリ専門店が増えています。自宅で美味しいものを食べたい人にもおすすめな街です」とも話す。
また、普段の買い物はスーパーや東急プラザ蒲田などで十分だが、「大きい買い物をしたいときは『ラゾーナ川崎』に行けば何でも揃います。電車で5分程度です」とアドバイスする。
京急蒲田側は”目白や代々木”のイメージ?
その一方で、落ち着いた街を選びたいのであれば京急蒲田側がおすすめだ。
「羽田空港からアクセスがいいので、蒲田周辺には空港関係者も多く住んでいます。JR蒲田駅付近が新宿の歌舞伎町なら、京急蒲田駅川は目白や代々木のイメージです。京急蒲田駅前にはアーケードのある商店街があるので、付近に住むと雨でもほぼ濡れずに移動できますしね」
また、蒲田は”羽つき餃子の聖地”と呼ばれており、特に京急蒲田駅前には餃子屋が軒を連ねている。餃子好きには嬉しい駅だろう。とはいえ、前述の通り両駅間は徒歩10分程度。十分生活圏内なので、どちらに住んでも両駅のいいところを味わえるはずだ。
蒲田の今後について、鈴木さんは「風俗店がさらに減って個人飲食店が充実するでしょうね。それに伴い治安も良くなり、女性で一人暮らしをする人も増えていくのではないでしょうか」とコメントした。