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エアコン設定、オススメは「28度」ではない? “家電王”に聞く、省エネな使い方

エアコンイメージ画像

おすすめの設定は?

これからの季節、気になるのがエアコンの電気代だ。暑さ対策はしたいけど、なるべく無駄は減らしたい。除湿はかえって高いとか、こまめに付けたり消したりはよくない、という話も聞く。いったい、どんな風に使えば「損しない」のだろうか?

今回は『TVチャンピオン』(テレビ東京)のスーパー家電通選手権で優勝した(2002年)、東京電力エナジーパートナー現役社員の中村剛氏に、エアコンの賢い使い方を聞いた。

梅雨でも「暑いと感じたら、迷わずスイッチオン」

この時期、いつも迷うのが、いつからエアコンを使い始めるか、だ。中村氏は、「夏場は『暑い』と感じたタイミングで、迷わず使うのがおすすめ」と話す。

「『エネルギー白書2020』によると、暖房が、家庭で使われた電力の25%を占める一方で、冷房は3.2%にすぎませんでした。冬場は夏より在宅時間が長いことなどもありますが、圧倒的に暖房のほうがエネルギーを使います。電気代という観点では、暖房のほうが家計へのインパクトが大きいんです」

では、梅雨時は? 肌寒い日もあるため、冷房は梅雨があけてから、と考える人も多そうだ。しかし、中村氏は「近年は室内での熱中症が本当に増えていますが、実は梅雨時の熱中症もかなり多いです」と注意を促す。

除湿は安い?それとも高い?

そこで気になるのが、「除湿」の電気代だ。「冷房より電気代がかからないイメージ」もあるが、最近では「逆に電気代がかかる」という話もある。どちらが正しいのか。

「エアコンの除湿は、部屋を冷やして空気中の水分を結露させ、その水を室外機から外に出すという仕組みです」と中村氏。つまり原理的には冷房でも湿度も下がるわけだ。エアコンの機能的にも『除湿=弱い冷房』というケースも多く、これが、「電気代がかからない」イメージを生み出している。

一方で、部屋を冷やさず、湿度だけを下げる方式のエアコンもある。肌寒い梅雨時などに活躍する機能だが、これだと逆に電気代が高くなるという。

「『再熱除湿』などと呼ばれている方式ですが、いったん冷やした空気を温めることで、温度を下げない仕組みです。そのため、弱冷房より電気代がかかります。いまの主流は室外機から出る暖かい空気を部屋の中に戻すスタイルで、省エネ化が進んでいますが、いずれにしても余計な電力を消費しますね。除湿のほうが電気代は安いとは限りません」

そうなると、温度も下げたいなら、シンプルに冷房にすればよさそうだ。

オススメ設定は?

では、電気代をかけずに、部屋を効率よく冷やす、という観点からすると、どんな設定がオススメだろうか? 「省エネ=28度」といった話もよく聞くが…。

「新しめの機種なら、自動運転がオススメです。いま各メーカーがエアコンで工夫をしている点、10年以上前のエアコンと大きな違いは、強運転や超微風運転を使い分けて、快適な状況を維持するためのセンシングと制御の部分です。エアコンは車と一緒で、動いたり止まったりするのが一番エネルギーのロスが大きい。自動運転は、冷えすぎる前に微弱運転に切り替えるなど、効率よく一定の室温をキープしてくれます」

最新のエアコン機種では手のひらや指先の温度、周辺の放熱温度、部屋にいる人の配置などを赤外線で認識し、自動制御する機種までも登場しているという。

それだと部屋にいない時にも自動運転つけっぱなしで良い?

「一人暮らしで日中10時間くらい外出するなら、流石に出かける時に消した方がいいです。帰宅して部屋に熱がこもっているような状態なら、エアコンのスイッチを入れる前に窓を開けて換気をし、ある程度の熱を逃がすのも大切な節約テクですね。こういう話をすると、今度は『30分間の外出はつけっぱなしがいいの?』といった話になるのですが、はっきり言って住環境次第です」

住環境の中でも、大きなポイントが「断熱」だという。家の断熱性が高ければ、外が暑くても、室内は温度が上がりにくくなる。

「5年、10年という単位で電気代を考えるなら、断熱性能・気密性能を意識したリフォームや引っ越しも選択肢です。圧倒的に電気代が減りますし、快適性も高い。熱の出入りが一番大きいのは窓ガラスなので、持ち家なら二重ガラスなどの断熱リフォームは非常に効果的です」

プロに清掃を依頼することも

ただ、新型機種への交換やリフォームには、まとまったお金が必要だ。旧型エアコンを使い続ける場合に、電気代を抑えるコツはあるだろうか。

「その場合のポイントは部屋の温度のムラができないように、風向きや部屋の空気の流れを意識することです。サーキュレーター等を上手に使い、快適な自動運転の設定を自力で探しましょう。エアコンが苦手という人は、風が直に当たっていることが原因であることが多いです。エアコンの風向きを変え、床にたまった冷気をサーキュレーターで上にもってくれば、部屋全体の温度が快適に下げられます」

また、エアコンの掃除も省エネのポイント。賃貸物件の備え付けエアコンの場合は、長年の使用で埃などが溜まり、熱交換の性能が下がっている可能性も高く、電気料金にも大きく影響する。

「毎年のように表側のフィルターを自分でクリーニングしていれば問題ありませんが、中にある熱交換のためのフィンに埃が入ると業者に頼むしかありません。賃貸では、あまり手入れされていないエアコンも多いので、プロに一度清掃をお願いするのもアリですね」

なお、同社では7月16日までエアコンクリーニングキャンペーンを実施中とのことだ。

プロフィール 中村剛
東京電力エナジーパートナー株式会社 勤務。2002年に『TVチャンピオン』スーパー家電通選手権で優勝し、銀座にて体験型ショールーム「くらしのラボ」の開設と運営に従事。現在”家電王”として動画マガジン『くらしのラボ』をFacebookとYouTubeで毎週配信しているほか、テレビや雑誌、新聞などの様々なメディアで暮らしに役立つ情報発信を行う。
無類のネコ好き。

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