「学生時代に同じグループだった友達が就職して数年後、結婚することになりました」
こう振り返る女性は、当時医療関係の職場で働いており、仕事を休むことができなかった。そのため事前にお祝いの品を送り、披露宴に遅れて行くことを伝えていた。
「30分程遅れて披露宴会場について、ご祝儀を受付の方に渡し、新婦にお祝いを述べ、それなりの額の花束を渡し、『さてお食事を』と思ったら、立食形式でした。しかもまだ30分しか経ってないはずなのに、ほとんど食べるものがなく、追加もされず。飲み物だけで空腹を抱えて帰ってきました」
女性は当時の世相を振り返り、「当時はまだバブルの弾ける前で、披露宴の平均予算は、今よりもかなり高いのが相場の時代。ホテルも首都圏の名の知れたところでした」と語る。相場通りのご祝儀に加えお祝い品や花束まで贈っていたのだから、腑に落ちない気持ちが強かっただろう。女性は
「立食程度ならご祝儀はまた相場が違うと思いますが、招待状には何も書かれておらず、『ご祝儀でプラマイ“プラス”にしたかった人だったんだ』と思いました。それ以降、会うことはないです」
と失望を明かし、「自分の披露宴ではこういう失礼のないように、アットホームな雰囲気でお一人お一人に配慮を尽くしたつもりです」と皮肉をこめて綴った。