電車で寝過ごし、気づいたら深夜の山梨県 「ウチ来るか?」見知らぬ人の家に泊めてもらった男性
寝過ごしで四方津にトリップしたのは男性だけではなかった。社長は男性と同じく呆然と立ち尽くすもう1人の男性にも声をかけ、4人で社長宅へと向かった。
「家に着いたところ、奥さんが現れて、『あら、あんたまた連れて帰ってきたの?』と言ってたので、よくあることなのかもしれないなと」
社長と奥さんは相当に良い人なのだろう、男性を泊めるだけでなく手厚くもてなしてくれた。
「寒かったのでこたつに入ったところ、『何飲む?ビールでいい?』とどこまでも優しい社長。いや、飲みすぎでここにいるのに、まだ飲ませるか?と思いながらも、厚意はしっかり受け止め、3本くらい飲みました」
「僕は社長と何の話をしたか覚えてないけど話し込んで、1時間以上くらい飲んで寝ました。『XXさん、朝ですよ』と起こされ、『なに人の家で熟睡して起こしてもらってるんだ』と恥じながらも、用意してもらった朝ごはんを食べて帰ろうとしたところ、『駅まで送ってくよ』と奥さんに言っていただいて、また甘えて送ってもらいました。山梨の人、優しすぎる……」
「帰り道も寝過ごしてしまい、家に帰ったらカミさんにしこたま怒られました」
こうして男性は帰路についたが、なんとスマホを社長宅に忘れてしまったことに気づく。しかも、男性のミスはこれだけではなかった。
「家に帰ったらカミさんにしこたま怒られました。なぜなら帰り道も寝過ごしてしまい、帰る時間を大幅に過ぎてしまっていたのです。嗚呼」
結局、男性のスマホを見つけた社長が連絡をくれ、「着払いで送ってください!」という男性に、“元払い”で送り返してくれたという。一体、社長はどこまでできた人なのか。男性は寝過ごしによって得た、かけがえのない出会いをこんな風に懐かしむ。
「ギンダラ、真鯛とか粕漬けをたくさん買って、お礼として社長と奥さまに送りました。あのときはご迷惑かけました。元気にしてますでしょうか。四方津の寝過ごし者を今も救ってるでしょうか。会いたいなぁ」