10年ぐらい前まで「国産ゲームよりも海外ゲームのほうがすごい」みたいな風潮があったよね、という話 | キャリコネニュース
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10年ぐらい前まで「国産ゲームよりも海外ゲームのほうがすごい」みたいな風潮があったよね、という話

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ひところ昔、洋ゲーって遊ぶには敷居が高いイメージがあった。パソコンでゲームをする層がまだ少なく、そもそもローカライズされていないタイトルもあったり、据え置き機で出すとなるとローカライズの段階で本来の良さを死なせるような演出の改悪が結構あったからだ。過激な表現を抑えたり、その他センシティブな要素を日本版では独自に廃するタイトルもあった。

僕は未だにパソコンでゲームをやらないタイプで、そのせいでsteam童貞。当然これまで長いこと、据え置き機メインで遊んできたわけだが、特にプレステ3が現役だった頃に、このローカライズのせいで本来の面白さをなかなか実感できず、残念な思いをしたタイトルを何本か今もおぼえている。

『Fallout3』はその筆頭。なにせメガトンを核の炎に包むことができなかったんだから。あれは今考えても、世界観への理解が伴っていない措置だった。(文:松本ミゾレ)

「和ゲーは『ギレンの野望』以外全部売っぱらっていいよ」と言っていた先輩

ところで先日、編集長から「PS3のころって洋ゲーアゲ、和ゲーサゲの風潮があったよね」というメールが届いた。いわれてみれば、そういう風潮はあるにはあったのだ。

プレステ3が主流ハードだった頃って2006年から大体2010年とかその辺ぐらいだったと思うんだけど、ちょうどローカライズされた洋ゲーも色々と日本市場に躍進をしていた黎明期でもある。長らく任天堂やスクウェア・エニックスがけん引していた日本のゲームシーンに黒船が来航したような、そんな雰囲気はたしかに存在した。

『Fallout3』も当時日本では珍しいオープンワールド系で『オブリビオン』と並んで、僕の睡眠時間を大いに削ってくれたタイトルであった。

元々『ドラゴンクエスト』、『ファイナルファンタジー』でもワールドマップのあちこちの陸地をうろうろして、その地域にどんなモンスターが出るか調べるのが好きだったこともあり、ワールドマップの探索度がマシマシの洋ゲーが本当に時間泥棒だったなぁ。

2007年頃、僕はアダルトDVDショップでバイトしていたんだけど、そこの先輩が特に当時のゲーム事情に詳しいマニアで「松本くん、もう和ゲーは『ギレンの野望』以外全部売っぱらっていいよ」としたり顔で主張していた。

僕自身は和ゲーは和ゲーで『サイレン』とか『ウルトラマン ファイティングエボリューション3』とかの傑作を遊びまくっていた人間なのでそこまで和洋で比較はしなかったものの、遊びの自由度という意味ではあの頃は洋ゲーに軍配が上がっていたようには思える。

「洋ゲーの自由度VS和ゲーの美麗ムービー」という対立軸もいまや遠い過去

それこそこの記事を書くにあたって、歴代のゲームオブザイヤー(以下:GOTY)を参考にしてほしいといわれたので、面倒だけどちょっと振り返ろう。山ほどあるゲームメディアが選ぶGOTY。その最高峰に選ばれた年間の優秀タイトルを見れば、世界でどういったゲームが評価されていたのかも分かる。

たとえば2006年は『The Elder Scrolls IV: オブリビオン』。分かる。超最高だもんね。07年は『バイオショック』。これも面白くて、フィギュアとかも買っちゃったっけ。08年になると、でました我らの『Fallout3』! B.O.Sアウトキャストを襲撃して装備を奪う俺が真のレイダーだ。

09年は『アンチャーテッド2 黄金刀と消えた船団』。こちらは僕は未プレイ。友達が死ぬほどハマッてたっけ。10年のGOTYは『レッド・デッド・リデンプション』で、これ5人ぐらいと浮気した元カノが好きだったっけ。

以降、プレステ4も登場するのでハードの遷移はあるが、2017年に『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』がGOTYに輝くまで、ずっと洋ゲーが首位となっていた。まあ、GOTY自体が海外で開催されている催しではあるので当たり前なんだけどね。

それでもまあ、こういう大きな賞を洋ゲーが多く獲得したことで、かつては自由度の高い遊びができる洋ゲーと、一本道シナリオでムービーをしょっちゅう挿入する和ゲーとを比較するゲーマーは日本にもいたわけだ。声が大きいだけで、数はそう大した数でもなかったんだろうけど。

しかし『ブレスオブワイルド』で日本でもオープンワールド系大作を十分に輩出できることは世界的に証明されたし、2022年には『エルデンリング』がGOTYに選ばれている。『エルデンリング』は僕の好きなフロムソフトウェアのタイトルだったので、この快挙はとても喜ばしいものだった。実際面白かったしなぁ。ザリガニも好きなので余計に遊んでて楽しかった。

日本でも洋ゲーと比肩し、そしてそれに劣ることのないゲームはどんどん生まれている。
個人的には思うところがあって特に好きではないスクエニの『FINAL FANTASY VII REMAKE』も、相当ゲームとしての遊び甲斐はあったし、今は和ゲー、洋ゲーでわざわざ分けて比較するような時代ではなくなっているのかもしれない。

ちなみに、そんな僕が現在遊んでいるのが『ディアブロⅣ』。これも洋ゲーなんだけども、最近ゲームの電源を入れるのすらしんどかったのに、この原稿を書いている前日、久々に徹夜してしまった。

もう両目は真っ赤でロートこどもソフト目薬をドラゴンケースに入れてね状態なんだけど、2時間寝て起きて、今仕事をしている。終わった後はサンクチュアリにログインだ!

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