自分が“おじさん”になったと自覚する瞬間 「文章が頭に入ってこない」「風邪がアホみたいに長引く」
僕は来年40歳になる。もう不惑になろうというのに、内面は子供の頃からずっと変わっていないという自覚がある。
ここまで人間的に成長できてないのなら、もう死ぬまでこのままなんだろう、気持ちばかり子供のままというわけだ。しかしながら、肉体は着実に劣化してきている。自分でも分かる。
僕がキャリコネで記事を書くようになって、多分もう7年とか8年ぐらい経つんだけど、その間に体質も変わってきた。代謝が落ちて下腹が気になるようになったし、生え際にだいぶ白いものが混ざるようになってきてもいる。
みんな平等。みんな老いるというわけだ。今日はこの老いによる変化についての話をしていきたい。湿っぽく。(文:松本みぞれ)
「頭髪の毛量が減るのと同時に一部の毛が長くなる」
先日、おじさんしかいないとされる2ちゃんねるに「『たはは……俺、オッサンになっちゃった……』と思った身体の異変」というスレッドが立っていた。まずもう、この「たはは…」が既におっさんの笑い方感モリモリである。
スレ主は「曲を何回聞いても歌詞がうろ覚え」と書き込んでいる。歌詞を覚えられない。あるあるだよね。僕なんかもう歌詞どころか歌手の顔と名前を何度確認しても覚えられなくなってきたし、当然タイトルだって分からなくなってきた。記憶力がしっかり低下しているんだろう。
スレッドにはおっさんたちが自分の老化を自覚した瞬間についての書き込みがさまざま。
ちょっと引用させていただきたい。
「枕が臭い」「胃がもたれる」
「頭髪の毛量が減るのと同時に一部の毛が長くなる」
「文章が頭に入ってこない」
「風邪がアホみたいに長引く」
と、こんな感じ。いずれもあるあるではないだろうか。
前に観た映画の存在をすっかり忘れて、未見気分で観ることが増えました!
自分は最近、一度観た映画のことを、すっかり忘れているという事態によく陥る。最近はサブスクとかもあるんで、映画を観る機会が増えたからなのか、パソコンとかで視聴した映画の記憶が、30代半ばぐらいからどんどん薄くなっているのだ。
こないだも『デス・レース』ってジェイソン・ステイサム主演映画観たんだけど、内容にもおぼえがなく、最後まで一気見。
「面白かったなぁ」とかいって、個人的につけている映画の感想文をまとめたExcelを立ち上げると、バッチリ数年前に観てやんの。これにはさすがに驚いたけど、考えてみるとここ2、3年ぐらいは「これはまだ観たことないはず」と思って再生する映画が、中盤とかで「あれれ。見覚えがあるよ」と嫌な予感がして、オチで「これ前観た奴だわ」と気付くことが本当に何度もある。1年のうちに3回以上は間違いなく、この事態に遭遇している。
実は昨日か一昨日もネトフリでメガロドンとかいうデカいサメが出る、これまたステイサム主演の映画を観たんだけど、この映画もやっぱり過去に視聴済みで、中盤あたりになってやっとそれに気付く始末。
これはもう、いかに映画が身近な時代になったとはいえ、制作者に失礼だよね。さすがに映画館に出向いて観た作品についてはちゃんと記憶が保たれているんだけど、それも今はギリギリ大丈夫ってだけで、そのうち何も分からなくなるのかもしれない。
日常生活においても、ちょっと歯磨き粉切れたからマツキヨ行こうとして出掛けて「何しに行くんだっけ」ってなったり、無事にマツキヨ着いたら着いたで「なんか買いに来たんだけど、そのなんかが思い出せんな」となること多数。
大体お会計のときに思い出したり、帰り道で「あ!」ってなるんだけど、思い出すまでの時間が本当にだいぶ遅くなってしまった……。それで「俺、ちょっとやばいのでは」と心配になり、同世代の友達に相談なんかしたりしてね。
ところが相談した相手も相手で「俺なんて子供の保育園のお迎えに車で出かけて、ちょっと大通りに出た瞬間に『なんで車に乗ってたんだっけ』とか思って、一旦家に帰ってかみさんに怒られたりするよ」とか言っていた。
若い頃と比べて、人間としての性能が著しく下がってるのが僕だけじゃなくて良かった。