母娘の行動は席についてからが本番だったようだ。
「親子は何かランチを頼んだあと、ものすごい勢いでサラダバーを取り始めたのです。それも一皿に綺麗に盛り付けるどころか、残飯を集めた後のような温冷乾湿混ざった状態で、何皿も山盛りに取ってくるのです。テーブルに並びきれないくらいです」
およそ「お洒落なイタリアン」の光景とは思えない取り方だったのだろう。周りの客も驚いたようだ。しかし
「周囲のお客さんの視線も気にせず、なりふり構わずガツガツ食べ、3分足らずでレジへ向かいました」
そして、レジカウンターで母娘は「怒鳴るように一言」、信じられない言葉を発した。
「ずっと待ってたけど料理が出てこないからキャンセルするわ。いいわね!」
なんと、メインの料理がまだ来ていないことを理由に、一方的にキャンセルを宣言したのだ。散々食い散らかした直後のことで、明らかに意図的なものを感じる。ただ、ホテル側の対応は冷静そのものだった。
「ホテルの黒服さんは、怒るでもなく静かにお詫びを言って親子を見送りました」
一部始終を目撃していた女性は、「これが一流店の接客か!」と感動した様子だ。しかし、話はこれで終わらない。母娘が去った後、スタッフはすぐさま行動を起こしていた。
「その後ですぐにパソコンを見ながら電話をしていたので、出禁の通達でも回していたのかも知れません」
表面上は穏便に済ませても、裏では然るべき対応を取っていた可能性がある。この一連の流れを見て、「一流は何かあっても誤差の範囲で処理するのか、と感心したお昼でした」と振り返った。
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