「奈良から来たのですが…」片道1時間かけた映画館、10分遅刻で入場拒否された女性の悔しい思い出

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特定のイベントを目当てに遠方から訪れたにも関わらず、予期せぬトラブルで遅れてしまうことがある。事情を汲んでほしい客側と、ルールによりお断りをする店側とで対立しかねない問題だ。
投稿を寄せたのは奈良県の60代女性。10年以上前、ある映画の復刻上映を観に京都の映画館に足を運んだのだが、その際の苦い経験が忘れられないという。(文:湊真智人)
最寄り駅から道わからず「おかしいと引き返した時には時間が危うく」
目的の映画は「普通の映画館ではあまり上映していない。少し古い映画」だという。多くの人に勧められ、レンタルビデオで観た際に「やはり良い映画だ」と感動してからファンになった。
「それをその映画館で上映すると知り、県を跨いで是非大きなスクリーンで見たいと思いました」
大画面で観れば感動もひとしおだろう。そこで女性は、仕事を終えて急いで帰宅し、家事を済ませた上で家を出た。目的地までの電車の乗り換えも事前に調べるほどの周到ぶりで、「片道1時間以上」の移動も余裕をもって行うことができた。
しかし最寄り駅に着いたところでトラブルが発生した。駅からすぐのはずが、場所がわからないのだ。
小規模の劇場だったのだろうか、道に迷った女性。そこで近くの人に尋ねるも、食い違った答えに左右されてしまった。
「近くの店員さんに聞いても知らないと言われ、またある人は、別の映画館の場所を教えてくれたので、おかしいと引き返した時には時間が危うくなっていました」
その後、近くの商業施設の人に改めて場所を聞いて最終的に「もと来た場所の方へ戻り、やっと辿り着いた」とのことだ。
しかし、そのときには上映時間から「10分近く」が過ぎていた。
「もう映画が始まっていますから」と入場拒否に
女性は急いでチケットカウンターへ向かい、スタッフに声をかけた。すると非情にもこんな返事がきた。
「もう映画が始まっていますから」
しかし女性にも引き下がれない理由がある。ここまでの顛末を正直に話し、スタッフの理解を求めた。
「奈良から来たのです。場所が分からなくて(ほかの人に)聞いたら、他の映画館の行き方を教えられて遅くなったのです」
しかし、スタッフは同情するどころかこう切り捨てた。
「そうですか」
事情を説明し食い下がったが、入場は認められなかった。女性は、以前訪れた大阪の映画館では、遅れても懐中電灯で席まで案内してくれた経験があったため、余計に腹が立ったようだ。
「この感動的な映画を、このスタッフは観ていないのかと思いました。また、上映中にほかのお客様の迷惑になるということならば、途中のトイレも許されないのか?と思います」
スタッフの共感性のなさやルールの厳しさに不満を爆発させていた。
サービス優先? ルール優先?
一連の出来事は10年以上前の出来事だが、女性の怒りは未だ収まっていない。「今でもあのスタッフの態度を思い出すと不快になります」とし、「二度と行きたくない」と、女性の恨みは相当に深そうだ。
「相変わらずスタッフの評判は良くないようです。あの映画館は何年もあのスタンスでやっているのか、あのスタッフがまだ働いているのか分かりません」
ネット上の評判までチェックしているようだが、映画館、特にミニシアター系の劇場では、作品の世界観や他の観客の没入感を守るため、途中入場を固く断るケースは少なくない。
「いくら良い映画を上演していても、1人でもあのようなスタッフがいれば、せっかくの映画も台無しです!」
と、あくまで被害者として心情を吐露した女性。遠方から駆けつけた労力が無駄になった悔しさは察するに余りあるが、10分という遅れは、すでに鑑賞している他の客にとっては「台無し」にされかねない時間でもある。ルールと事情の板挟みになった、後味の悪いエピソードだ。
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