飲食店で炊飯器が故障、まずい米でも「それを客に提供して営業しろ」 1か月後に退職した男性、今も店に行くと「ライスは無しで注文」

画像はイメージ(AIで作成)
飲食店での設備トラブルは死活問題だ。その場しのぎの判断をしていては、致命的な結果を招くこともある。
投稿を寄せた中部地方の40代男性(サービス・販売・外食)は、飲食店で働いていた当時、業務用炊飯器が壊れるという事態に直面した。原因は休ませることなく使い続けたことによる基板の破損だというが、問題はその後だった。(文:篠原みつき)
「下げたライス皿にはいつもより多くのカレーがかかっていた」
どうしても営業させたい上司の判断で、家庭用炊飯器を購入し米を炊くことになったという。
「浸漬した1升の米を業務用炊飯器と同じ水量で炊こうとするものだから、芯が残ったり、柔らかいが変な風に炊けていて、いつも店で提供している美味しい米では無いことがあった時がありました」
それでも、「上司の判断では、炊けているのでそれを客に提供して営業しろという」という強引なやり方が続いてしまった。
家庭用炊飯器でも10合炊き炊飯器で正しく炊けば美味しくできるはずだが、上手く調整できなかったのだろうか。とにかく男性も他のスタッフも美味しくないものを提供して客から金を取ることに抵抗があったという。当然のように、客の反応は微妙だった。いつも客からあった「美味しかった」「また来ます」といった反応は一切なかったという。
「バッシング(食事後の片付け)の際に下げたライス皿にはいつもより多くのカレーがかかっていた。つまり、客側も米が美味しくないからカレーをかけて味をごまかさなければ完食できないと思っていたのだろう」
男性は当時、「この指示を聞いて詐称に近いと感じ、その1ヶ月後に退職する起因になった」と振り返る。内情をこう書いている。
「この会社では基本的に上司が側におらず、その時は新店舗開店の為に大阪に居たらしいが指示はLINE電話で出されていて、責任の所在も曖昧だった」
正社員は口を揃えて、「常連が食べたら間違いなく気付く。一見さんで来られたお客様でもこのような商品を自社の製品と思ってもらうのは甚だ不愉快ではあるが、上司がそのように判断したのならこれで営業するしかない」と言ったそうで、諦めムードが漂っていた模様だ。
「耳を疑ったが、その上司が店舗開発を行う役職者で、味の良し悪しを決めている立場の人間がGOを出しているのだからという点が、この判断をさせるのだった」
工夫をして元のクオリティで炊けるようになったが……
しかし、男性は自ら行動を起こした。上司の命令に逆らい、米の洗い方や炊き方を工夫したところ、「業務用炊飯器で炊いていた時と同じような状況で炊けた」という。
この方法で炊いた米を客に提供し始めたところ、再び客からいつもの反応を得ることができた。責任者である上司は不在のままだったが、上司はそれを試食することはなく「それで営業してくれ」とだけ指示された。
「(業務用炊飯器は)盆明けに回収されて修理され、その後、事なきを得たが、なにがなんでも営業しないといけないのであれば、責任者として在籍して欲しいと思った」
結局、その後に店を辞めてしまった男性だが、退職後もその店舗に行くことはあるようだ。しかし、「ライスは無しで注文するようにしている」と書いており、その店の炊飯に対する不信感は残ったままのようだ。
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