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もし恋人がSNS上の過激な思想に染まったら、どうすればいいだろう。投稿を寄せたのは神奈川県の40代女性(ITエンジニア/年収900万円)。結婚を前提に同棲していた元彼が突如「アンチ・フェミニズム」に傾倒し始めた過去を明かした。
女性と元彼は、家事も分担する共働きカップルだった。しかし元彼は、いつからかSNS上の「男女の対立を煽るような投稿」を目にし、その議論内容に「夢中になった」という。さらにその影響は少しずつ表面化していった。(文:湊真智人)
「当時一緒に住んでいた私にまで『女は男が必死になって作った社会にあぐらをかいている』『女は水商売で簡単に稼げるからズルい』など、過激な主張を誇らしげに語るようになりました」
過激発言止まらず「性行為に応じないような女は存在価値がない」
投稿者は、自身の家庭環境にも照らして「まあ、そう言いたくなるような家庭もあるだろうけど」としつつ、「そういうことを言うのは良くないよ」「水商売だって大変な仕事だよ、日々努力してなかったら稼げないよ」と「やんわり注意」をしていた。
しかし元彼は聞く耳を持たないどころか却ってヒートアップし、次のように言い放った。
「家に帰っても飯の用意もない、風呂も準備してない、おまけに性行為に応じないような女は存在価値がない」
「稼いで来ない女はせめて男の言うことに従うべきだ」
この暴言に「堪忍袋の緒がプッツーン!」と切れた投稿者。というのも
「実は私、専門職なんですよね。 女だから何もしなくていいとは思っておらず、手に職をつけて経済的に自立するのは当然と思っているタイプです」
と打ち明ける。元彼が言う「稼いで来ない女」などではなく、むしろその逆だったのだ。しかも、大学時代にはこんな経験もあった。
「大学在学中は学費を捻出するためにスナックで働いたこともあります。ママさんやお店のお姉さん達が、不景気の中、手紙やメールでお客さんを必死に繋ぎ止めていたのも見てきました」
苦学生だった過去や水商売の苦労も知る投稿者にとって、元彼の発言は到底見過ごせなかっただろう。
「お金を稼ぐ方が偉いって言うんだったら私のほうが偉いでしょ?」
実際の収入についてもこう書いている。
「当時の私の年収は600万円。一方、彼は年収300万にも満たない金額」
そのため元彼の収入だけでは生活できないと判断し、「仕事は育児などで減らすことはあっても」完全に手放すつもりはなかったそうだ。
今後も共働きで頑張るつもりだった投稿者は「何で2倍稼ぐ私が『男の世話をしない女が悪い』なんて言われなきゃいけないの?」と我慢の限界が来て、猛反撃が始まった。
「今まで黙って聞いてたけど、現代社会を作ってるのは男だけだと思ってる?自分は女性の保育士や看護師、店員さんに世話になったことはないの?別にどんな思想を持っていてもいいけど、あなたの目の前にいる女がそれを聞いてどう思うか考えてから話して」
こう元彼の歪んだ社会観を糾弾してから、「稼ぐ方が偉い」という理屈にも猛烈に反論。
「はっきり言うけど、私、あなたの年収の2倍だからね。私はあなたとは立場が平等だと思ってたから、年収でマウントなんてしてこなかったけど、お金を稼ぐ方が偉いって言うんだったら私のほうが偉いでしょ?」
投稿者は年収で人の価値を判断していたわけではない。元彼の理屈をそのまま返す形でこう詰め寄った。
「じゃあ私が帰るまでにご飯とお風呂の支度、やってみなよ。洗濯も掃除も完璧にやってよね。稼いでる方が偉いんだから当然でしょ。それとも私より稼げるの?あなたが言ってるのはそういうこと。ほら、できるの?できないの?」
一気にまくしたてられた元彼は「それはできない……ご、ご、ごめん……」と顔面蒼白であったという。
同棲解消して幸せに「男女平等って最高!」
情けない元彼の姿に「呆れかえった」という投稿者は、その場で同棲解消を申し出た。泣きながら復縁を迫られたというが、「時すでに遅し」だった。
「貧乏な人でもお互いに支え合って生きていけばいいかと思っていたのに、ネットで見た過激な思想に安易に染まって、ましてやそれを周りに言いふらすような人とは一緒になれません」
その後は「互いを思いやれる優しい夫」と出会い、二人でマイホームを建てたという。パートナーに恵まれた現在の心境を、以下のように書いている。
「自分と異なる属性を見下したり、小馬鹿にするのではなく、できることをやってできない部分は補い合って家庭を保つ。男女平等って最高!と心から思えます」
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