キャリコネニュースが5月7日に配信した「世帯年収1400万円以上”パワーカップル”の生態」という記事が、ネット上で話題になった。夫婦が両者とも個人で年収700万円以上を稼ぎ、世帯年収が1400万円以上の夫婦を「パワーカップル」と呼ぶという。記事では、
「パワーカップルは40~50代に多く、関東地方在住で、持ち家マンションに住む傾向」
「1か月で自由に使える金額は平均10.4万円、共働き世帯全体(平均3.8万円)より6.6万円高い」
「貯蓄額も平均13.9万円と、全体(平均4.4万円)を大きく上回る」
など、パワーカップルの特徴を紹介。ガールズちゃんねるには翌8日にトピックが立ち、「羨ましい」だけでなく様々な反響が書き込まれた。(文:okei)
「世帯年収1400万以上あるけど、夫のビールは発泡酒だよ」
記事ではその他、パワーカップルが好きな有名人としてサザン・オールスターズ、イチローやダウンタウンなどを挙げ、さらにビールはエビスやプレミアムモルツを愛飲と伝える項目もあった。
これに対してトピック内の書き込みには、
「低所得だけど、イチロー、ダウンタウン好き」
「うち世帯年収1400万以上あるけど、夫のビールは発泡酒だよー」
「パワーカップルって、腕力バリバリで力強くて、二人で殴り合いでもしてんのかと」
など、様々な反応が寄せられた。中でもビールに関しては「ヱビス、プレモルって高収入御用達なの?」「いや貧乏人の私も飲むわよ」など、多くの人が注目していた。エビスやプレモルは、庶民が買えない価格ではないが若干高めで、毎回飲むのは贅沢という印象がある。身近なようでいて毎日は手が出ない微妙なラインのため、引っかかる人が多かったのだろう。
その他に目立ったのが、「世帯年収1400万円は大したこと無い」という声だ。それくらいでパワーカップルと呼ぶのか、と鼻白む空気を出していた。
「共働きで1400万って全然じゃない?このモデルケースの貯蓄額も少ないよ」
「一ヶ月自由に使える金が平均10万て。全然パワーカップルじゃない。一回ロブション行ったら消えるわ」
など、高級フレンチを例に出してマウントを取ろうとしているような人もいた。
これに対しては「個人収入それぞれ700万以上のところがポイントなのに」と突っ込む声がある。単なる「共働きで世帯年収1400万以上」ではなく、「妻も700万円以上」だと強調していた。パワーカップルは収入バランスが取れた理想のカップルと見る人も多かった。
個人の年収が「700万円超」の人、女性ではごくわずか
なお、厚生労働省の調査「給与金額別の構成比」(2018年)によると、個人の年収が700万円超の人は全体で14.2%。男女別では、男性21.3%、女性は3.8%とぐっと下がる。
ちなみに最も多いのが「300万円超400万円以下」(17.2%)で、男女別では男性は「400万円超 500万円以下」(17.8%)、女性だと「100万円超 200万円以下」(23.8%)となっている。女性はパート労働など非正規雇用が多いことが一因だろう。女性で700万円以上の収入は、やはり大したものだ。つまりパワーカップルは、妻がどれだけ稼げるか、にかかっているのではないだろうか。
トピックには、かつてパワーカップルだった人が、その生活の忙しさ過酷さを綴る書き込みも複数あった。妻が高収入を維持するには、夫の協力体制が必須であることもうかがえた。パワーカップルは、色々な意味でパワーが必要なのだろう。
個人的に気になった点は、これは年収に応じた生活調査であり、誰も自慢などしていないのだが、自慢のように捉えている人が多かったことだ。他人と自分の収入を比較してみても仕方ないが、人はとかく比べてしまうものだ。自分の位置は他人との比較でしか分からないからだろう。