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withコロナ時代の婚活で重視すべきは「感染症対策との向き合い方」 価値観の一致がより重要になる?

withコロナ時代の恋愛・結婚

withコロナ時代の恋愛・結婚

マッチングアプリ「Pairs」を運営するエウレカは6月25日、「withコロナ時代の恋愛・結婚」と題したオンラインセミナーを実施。相模女子大学特任教授の白河桃子氏、ジャーナリストの治部れんげ氏、エウレカ代表取締役の石橋準也氏がトークセッションを行った。

新型コロナウイルスの結婚率への影響について、白河氏は、東日本大震災後に結婚や婚活が活発になった”震災婚”を振り返りながら説明する。生命を脅かすような災害の後は結婚、出産、離婚など重大な行動をとる傾向があるというが、

「ただ、今からすぐに結婚が増えることはないと思います。そんなに相手が簡単に見つかるわけでもない。でも(震災の)5年後くらいに芸能人が結婚したとき、震災がきっかけという人が多かった」(白河氏)

と話す。新型コロナは”すぐ人に会えない”災害のため、直ちに結婚率が上がることはないが長期的にみると結婚観に影響を及ぼすという。実際、内閣府の調査によると、新型コロナを受け特に20代、また東京都23区在住者で結婚への関心が高まっている。

新型コロナで結婚そのものへのハードルが上がっている?

エウレカの調査によると、新型コロナで恋愛観に変化があった人は2割で、結婚観に変化があった人は1割。少数派ではあるが、変化があった人には「性格や価値観の一致」「収入や職業などの経済安定」をさらに重視する傾向が見られた。

また、コロナ禍では”コロナ離婚”という言葉が注目された。この言葉を知っている未婚者は8割にのぼり、3割が「自分にも関係がある」と回答。石橋氏は「未婚者が自分が納得のいく相手を見つけることや、結婚そのものへのハードルが上がるようにも感じる」と述べる。

若者の結婚観について白河氏は、震災婚の時は、多少価値観が違っても困難を協力して乗り越えられる人が求められたと述べる。しかしwithコロナ時代は”価値観が同じ人”を求める傾向にあり、具体的には「感染症対策の意識の近さ」がポイントになるという。

男女ともに「経済力・安定」を求めるように

いままでも結婚や交際相手には”価値観があう人”が求められていた。治部氏はこの”価値観”に変化があるといい、「今まで”なんとなく話があう”とか抽象的だったものが具体的なものへと変化しましたね。ロマンチックじゃなくなった生活的なものになった」と語る。

「コロナ禍について、経済と感染拡大防止、どちらを優先すべきか考え方は違います。中小の飲食店に通って買い支える人もいたし、買い物も数日に1回という人もいました。具体的な生活の局面においてどうしたいのか、どれだけ違うのか」(治部氏)

これらの価値観の一致が、withコロナ時代では”恋愛を始めていい”というチェックポイントになる。また、コロナ禍で恋愛・結婚相手に経済力を求める人が増えたことについて、「自分が未婚の男性だったら自分だって不安なので、支えてほしいと寄りかかられてもつらい」と述べ、

「(エウレカの調査で)28歳男性が『経済的に安定してる人がいい』と答えていましたが、男性の中にも女性に経済力や安定性を求めるようになっていて、従来より複雑になってくるのかなと拝見しました」(治部氏)

と話す。

恋愛は「頭がバカなときにやるもの」、リスク回避を考えると”恋愛”は減る

新型コロナの影響で結婚への意識が高まっている人は多いが、そもそも昨今の恋愛観について白河氏は「結婚に至る恋愛を求める人が多い。”ハズレを引きたくない”とより慎重になっている人が多い」と話す。何がハズレかは個人の価値観によって違うが、

「家事はどっちがするんだろう、経済的には考えているんだろう、農薬野菜を食べるのか。(そういうすり合わせを)効率よくやっていきたい人が多いからマッチングアプリの利用が増えているのではないでしょうか」(白河氏)

と話す。

ただ、治部氏はパートナーを探す際、事前に条件を満たす相手から選ぶことについて、「相手を条件で好きになるのは本当に好きになっていない」と指摘。恋愛は「頭がバカなときにやるもの」だといい、リスク回避を考えていくと「説明がつかないのに好き」といった恋愛は減るという。

「女子大生で『恋愛は絶対に必要』という人は少ないですね。『あったらいいな』という人はいるんですけど、このへんのところが若い人が多い。私が若い時はもっとバカだったなと(笑)」(治部氏)

白河氏も、「若者が恋人は欲しいと思わない理由は”恋愛が面倒くさい”。だけどいつかは結婚したいと言う」と”若者の恋愛離れ”を感じているようだ。

「私がよく言うのは『あなたたちは明日の朝、目が覚めたら理想の人がいて結婚式だったらいいなってくらい面倒に思ってるでしょ』って言ったら、結構『そうそう』って言う人がいるんですよ」(白河氏)

マッチングアプリの紹介文は”異性ウケ”を狙うのではなく、相手を絞り込むことが重要

さすがにそんなことは起こり得ないにしても、マッチングアプリで理想の相手と出会うにはどうすればいいのか。白河氏は、ポイントはターゲットを「狭くすること」だと語る。オンラインでの出会いは幅広い相手と出会えるが、あまりにも人が多いため「迷うし結婚できない」という。

「一般ウケを考えて、ペアーズの自己紹介で『鬼滅の刃にハマってて映画鑑賞が趣味です』なんて書いても当てはまる人は何万人もいます。友人は『女が年1で海外旅行なんて贅沢だと思われるんじゃないか』と隠していましたがうまくいかず、逆に素直に書いたらいい人と出会って結婚したんですよね」(白河氏)

異性ウケや万人ウケを狙うのではなく、相手を絞り込むことが重要だと指摘する。特にwithコロナ時代は、不要不急の感覚の違い、ちゃんと手洗いなどを行うか、密な場所で外食をするか否かなどの感覚の違いなど、具体的な価値観の一致が重要になる。

「リアルな場で出会うのは濃厚接触ですから、より(オフラインの場で出会う相手選びは)慎重になるのではないでしょうか」(白河氏)

コロナ禍では、ビデオ通話で話すオンラインデートやお見合いなどのサービス開始が相次いだ。withコロナ時代の婚活について、石橋氏は

「オンラインだけでは嗅覚や触覚、五感もそうですし、治部さんの言う”恋愛でバカになる”きっかけはオンラインではやりづらい。どれだけ革新的な機能が生まれても難しいかなと。両方掛け合わせた婚活サービスができたらとは思いますが」

と話す。withコロナ時代と言えど、まだ恋愛の主戦場がオンラインになることはないようだ。

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