女性は夫婦共働きで、中学生と私立大学に通う2人の子どもがいる。上の子は高校も私立だったが、無償化の対象から「ギリギリ外れた」という。下の子の方も塾代がかさんでいる。また女性は夫婦して、共働きの家庭に育っており、お互いに余裕のない環境下のなか学校を出させてもらった。そうした境遇から、
「年収は低くとも、その親や祖父母からお金をもらえる家庭が一番裕福。無償化制度は年収ではなく、貯蓄なども含めた線引きでないと不公平だと思うのは私だけではないはずです」
と持論を述べている。
サービス系勤務の大阪府の30代男性は年収650万円。保育園に通う子どもが一人いる。とはいえ0~2才保育のため、保育料無償化の対象外だ。その保育料は「月5万円」にのぼるという。
「税金は月8万円です。残業ありきの職場のため、コロナの影響で残業規制を受けると赤字になってしまいます。もっと住民税や市民税を柔軟に増減してもらえると助かります。個人的な感覚だと、年収450万円の時が一番生活にゆとりもあったかと」
男性は「人口減少で子どもを増やしてほしいなら、独身者の税金を上げるか、高齢者の保険料の値上げを検討してほしいです」と国に訴えている。
「保育園・幼稚園より、高校・大学の授業料を無償化にするべき」
パート・アルバイトをする愛知県の50代女性も、国の少子化対策に難色を示す。女性は3人の子どもを抱えているが、学費だけで「年間100万単位」といい、それを「6年間も支払い続けています」という。
「現在は2番目が大学生で、3番目も高校生です。3番目は無償化にはあてはまりません。少子化対策と言うなら、保育園・幼稚園より、高校・大学の授業料を無償化にするべきでは。また塾に通わなくても、小中学校でしっかり学習できるシステムをつくってもらえたら、私たちの教育費も抑えられるはずです」
女性は現在の生活状況について「世の中の人が思うほど余裕はありません」という。地方に住んでいるため車必須なところもあるが、かれこれ10年近く買い替えも出来ていない。またパート代も「すべて生活費に消えてしまいます」と続ける。
「収入が上がって税金が増えるだけでなく、助成もすべて対象外になります。だから不公平に感じることが多いのです。税金を払っているのに、それはどこにいっているのでしょうか。選挙のための公約より、地味でも国民のためになる税金の使い方を考えてほしいです」
縦割り行政の打破を掲げる菅新政権に、現行制度の改革を期待する国民は多い。
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