年収が400~600万円の世帯は、貧困家庭からは遠いイメージがある。しかし、その生活が厳しいと感じている人は多いようだ。
静岡県の50代男性は「生活していくのが大変です。親と同居したり、近場に住んだり、何かしらの援助を受けている人がうらやましい」(契約社員/世帯年収450万円)と綴る。
では、同年収世帯で親に援助を受ける人の声はどうだろうか。IT・通信系に勤務する都内の30代女性は、
「実家暮らしで生活基盤があるため、生活に困ることはない。金を使うことに制約はないが、そもそも使い道がない」
という。(文:鹿賀大資)
義父と同居しているが「貯金ができていないのが不安です」
事業を営む宮城県の30代女性は「両親からの支援もあるので不自由なく暮らしています」と明かす。また実家が世帯年収1500万円以上で「わりと裕福な家庭に育ちました」とつけ加える。
「今の生活は育った環境とそんなに変わりません。可もなく不可もなくという感じ。強いて言えば、当時のように海外旅行には行けていませんが」
サービス系勤務の北海道の50代女性は、夫側の実家で義父と同居している。義父の年金支給額が高いため救われているが、夫は金銭感覚がない。さらに将来的なビジョンも考えられないタイプのため「貯金ができていないのが不安です」とこぼしている。
流通・小売系の企業で働く千葉県の50代男性は、2人の子どもの教育資金に頭を抱える。子どもは国立大学と公立中学校に通っており「この収入ではまったくやっていけない。親の援助も長年受けているが、何とか首の皮一枚の日々」とのことだ。
「倹約家でも浪費家でもありませんが、お金に困ることはないです」
不動産業を営む大阪府の50代男性は、実家を相続し母と暮らすようになった。自身について「倹約家でも浪費家でもありません」と評する。
「地域に縁故や知人はなく、未婚なので子どももいません。つまり母以外に親しい人はいないため、ほとんど人付き合いがないのです。だから、お金に困ることはありません」
男性は税負担の大きさについても言及する。「もし仮に今の年収が半分になれば、翌年の税負担が重くなる。反対に年収が倍になっても税負担は増えてしまいますよね。いずれにせよ、暮らしぶりが上向くことはなさそうです」と控え気味だ。
ほかには、
「実家暮らしなのでやっていける。親が亡くなったら破綻する」(40代女性/東京都/サービス系)
といった声も寄せられている。
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