被害に気付いた男性は、すぐに店に電話をした。すると店員からこんな証言が得られた。
「40代の男がポーチを持って出て行きました。そこから先は店外なので、分かりません」
もしやこの男が犯人なのでは……。男性はこうした疑惑を抱えながら「最寄りの警察署」へ向かい、事情を説明した。
対応にやや時間を要したのか、警察から連絡が来たのは2日後の事だった。「40代の男」の特定を願っていた男性だったが、その期待はあっけなく散ってしまった。
「『店内の防犯カメラ、駅構内のカメラを解析したところ、店外で札入れから中身を抜き取り、ぼくに手渡すまでが映っているものの、そこから先は映像がないので追えません』と(警察に)言われて愕然としました」
男性の失望感は大きかろうが、防犯カメラだけでは限界があった。その後の進展は明かされていないが、男性は金品管理の重要さを身に染みて実感したことだろう。
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