トラブルの相手は、数年前に球場で知り合った同年代くらいの男性だった。
「同じ球団のファンなので話が盛り上がり、勤務先の名刺をもらいました」
その後、毎年南国で行われるキャンプ見学に、その友人と一緒に行くことになった。友人は幹事役となり、参加者を募っていた。
「私はキャンプ見学に毎年出かけていたので、泊まる場所を探してくれと頼まれました。最初は4人で行く予定が、参加者がどんどん増えて最終的には十数人で行くことになりました」
すると、幹事であるはずの友人ではなく、なぜか男性の携帯電話に見知らぬ参加者からの問い合わせが殺到。仕事中にまで連絡が来るようになり、業務に支障が出始めた。さすがに負担に感じて幹事に相談すると、「手数料として2万円は支払うから」と協力を頼まれたという。
男性はこれを承諾し、ホテルの予約と、旅行行程や現地の観光案内資料などを参加者それぞれに郵送する作業を引き受けた。この時、ホテルの予約金5000円と、現地応援団へのお土産代5000円も男性が立て替えた。
郵送代や通信費もかかるので、結局2万円近くが持ち出しだった。本来であれば手数料とは別に実費でもらいたいところだ。
メールや電話、手紙で連絡を試みるも……
旅行は3日間の日程で、東京から参加した男性の旅費は飛行機代と宿泊費で約12万円。現地集合だったため、着いてからは友人とは別行動だったという。
問題が起きたのは、旅行から帰った後だ。立て替えていた約2万円を支払ってもらおうと、幹事役の友人にメールや電話、手紙で連絡を試みた。しかし、なしのつぶて。携帯電話は着信拒否される始末だった。
ネットのファンコミュニティ掲示板を検索してみると、その友人が以前にも金銭トラブルを起こしていたとする書き込みがあった。男性が匿名で掲示板に今回のことを書き込むと、本人から否定のコメントが返ってきたという。
「呆れてしまい、そんな人とのやり取りはやめました」
それ以上関わることをやめ、悔しい思いを飲み込むしかなかった。男性は今回の経験を振り返り、こう語る。
「団体で旅行したのですから参加者で分担するのが当たり前です。私が負担した分も支払われるべきでしょう。他人にお土産品まで用意させて、支払わないのはおかしいです」
男性は今も同じ球団を応援しているが、「もう懲りたのでお金を立て替えるような付き合いはしないことにしています」と決めたという。
好きなものを応援する仲間だからという信頼関係を利用した、悪質な行為だ。楽しいはずの趣味の集まりが、金銭トラブルで台無しにされるのは悲しい。
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