仮想通貨、やったほうがいいの? 勝間和代は「わからないことには手を出すな!」と警鐘
最近何かと話題の仮想通貨。2017年の12月には1ビットコインあたり200万円台になるなど、価値の上昇が大きな関心の的になっている。何やら濡れ手に粟で稼げるような気がして仕方がないが、実際のところどうなのだろう。
1月9日放送の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)では、経済評論家の勝間和代さんが、仮想通貨に関する疑問に答えていた。(文:okei)
インターネット上で管理される仮想通貨、現在1500種類以上ある
まず、仮想通貨とは何か。「オンラインサービスで経済活動を行える貨幣」のことで、通貨の実物はない。そのメリットは、
・パソコンやスマホを通して物が売買できる。
・送受信が簡単で、決済手数料が格安
・世界中で利用できる次世代の通貨として期待されている。
とのこと。価値の上昇が続き、ここ1年で10倍になったものもある。これからの通貨として期待される一方、投機目的で売買が行われ、価格が乱高下するリスクも抱えている。
代表的なものを挙げれば、よく聞くビットコインを初めとして、ライトコイン、イーサリアム、アイオタ等、現在なんと1500種類以上に及ぶ。
勝間さんは、仕組みを細かく説明するのは非常に難しいので、ここでは素朴な疑問に答えるという姿勢を貫いていた。
ではこの通貨、どこが発行しているのか。コンピューター(インターネット)であり、国ではない。委員会のようなところが発行し、偽造ができないようにしながら取引を管理している。
「発行量は一定の枚数までしか出ない、(中略)枚数を増やすためにはマイニングという手続きを踏むなど、全ての仕組みが厳格に決まっている」
「すべての取引は記帳されているので、記帳外の取引は全部偽装だと分かる」
などと、勝間さんは解説した。
120万円で購入し、1億2000万円になった友人も
「仮想通貨が貨幣の価値をもつ理由」としては、「信用力」だと説明。実際の紙幣と同じように、私たちが「これが1万円だ」と信じているから価値があるという理屈だ。
ちなみに、勝間さんの友人は4年前にある仮想通貨を120万円で購入し、現在1億2000万円になっているという。だが、それを売れば「雑所得」として6000万円くらいは税金を納めなくてはならないそうだ。
それにしても、「120万円の元手から6000万円近く儲かるのなら、いいのでは」と素人ならば思ってしまう。真面目に働くのがバカらしくなってしまいそうだ。
この仮想通貨、やった方がいいの?とは誰でも聞きたくなる質問だが、勝間さんは、
「わからないものには近づくな!」
と答えを示していた。「分かっている人はやってもいいけど、分からない人はやらないほうがいい」という至極真っ当な答えである。
ちょっと拍子抜けしてしまうが、バラエティー番組内の短い時間で深いところまでは説明できず、こうした回答になるのは致し方ないだろう。
17世紀の「チューリップバブルと同じ」と予想
勝間さんは、今の仮想通貨の値上がり方が、「チューリップバブルと同じ」と指摘する。17世紀、トルコからオランダにチューリップが初めて輸入されたとき、あまりにも珍しくて綺麗なので、チューリップ1本が年収の2倍くらいに値上がりしたという。
「上がり方のグラフを描くと、まったく一緒なんです」
「恐らくどこかで下がる可能性が高いというのが私たちの意見です」
と予想している。「私たち」が何かの説明はなかったが、経済評論家たちの意見ということだろう。もちろん100%の予測は不可能なので、「ただ、それが本当に起こるかどうかは、分かりません」とも付け加えた。
普通の貨幣とは異なり、国とは関係なく取引するのだから、大きな可能性とリスクは表裏一体だ。「やるなら勉強した上で、自己責任でお願いします」と言うのは当たり前のことだろう。