新型コロナウイルスの感染拡大を受け、政府の観光支援策「Go Toトラベル」は12月28日から来年1月11日まで全国で一時停止される。キャンペーン開始当初は格安で旅行できるとあって、普段は宿泊できないハイグレードの旅館やホテルが人気を集めたが、今となっては”第3波”を引き寄せる要因になった感も否めない。
そうした中、キャンペーンと同名の「ゴートゥートラベル」という競走馬が12月20日、千葉県の中山競馬場でデビューした。出走時点では3番人気。良血馬であることに加え、誰もが聞いたことのあるキャッチーな名前の効果もあり、出走前から注目を集めていた。
「ステイホーム」との対決を待ち望む声も
ゴートゥートラベルの父はヴィクトワールピサ、母はバルドウィナで、母父にPistolet Bleuという血統。全姉には桜花賞馬ジュエラー、半姉には重賞4勝のワンカラットがいる、いわゆる”良血馬”だ。
ところが、20日に蛯名正義騎手騎乗で中山第5R・2歳新馬戦(芝1600メートル)に出走したゴートゥートラベルはどこか元気がなかった。スタートから出遅れた同馬は、一時最後尾に下がることも。ゴール前では懸命な追走を見せたものの、結果は14着だった(16頭中)。
出走前の人気が高かっただけに、ネット上には馬券の写真をアップして落胆の声を投稿する人が相次いだ。ツイッターでは「ゴートゥートラベル惨敗しました」「除外されんなよ?ゴートゥートラベルだけに」という声の一方、中には同世代の競走馬「ステイホーム」との対決を心待ちにする人もいた。
皮肉にも、政策と同様、”人気”に見合わない結果となった「ゴートゥートラベル」。だが、人気通りに走ってくれないこともまた競馬の醍醐味だ。まだデビューしたばかりの新馬だけに、今後の活躍に期待したい。