コロナで「フードシェアリング」が盛況 飲食店が廃棄せざるを得ない料理を”応援消費”する人が増加 | キャリコネニュース - Page 2
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コロナで「フードシェアリング」が盛況 飲食店が廃棄せざるを得ない料理を”応援消費”する人が増加

TABETEは飲食店・惣菜店などで発生した「廃棄せざるを得ない食事」とユーザーをマッチングさせるサービスだ。登録店舗は余剰商品情報をTABETEに掲載し、一般ユーザーはWEB決済で購入、期限までに店舗へ取りに行き”レスキュー”をする。店舗側は食品ロスを解消でき、ユーザーはリーズナブルな価格で購入できる。

現在、TABETEではコロナで出荷が停滞している食材の直送サービスも行っている。「レスキュー掲示板」には、本来なら飲食店などに卸したり、イベント出品で使用したりする米や野菜・果物、肉・魚類などが掲載されている。

新型コロナでテイクアウトやお取り寄せグルメを行う人も増えおり、TABETEのユーザー数は4月の緊急事態宣言から11万人増加。2021年1月現在、約34万人が登録している。広報担当者は、

「コロナ前の9か月と、コロナ禍の9か月を比較すると、出品数・レスキュー数はそれぞれ月間約3倍になっています。ユーザー登録数は今までと変わらず増加していますが、以前から登録している人は新しい生活に合わせて、引き続き利用してくださっているようです」

と説明する。

「食事を少なく準備すれば売上は減り、余裕を持つと余らせて廃棄コストがかかる」

登録・利用者の増加についてはテイクアウト需要の増加のほか、本来だったら飲食店で消費されるはずだった多くの食材が出荷停止状態になっていることが知られ、「応援消費」の機運が高まっているという。また、コロナとは関係なくSDGsやエシカル消費に興味を持つ人も増えているようだ。

「飲食店はコロナの影響で客足や販売数の予想が立てにくい状況です。余らせないよう極度に少なく準備すれば売上は減り、余裕を持って準備すれば余らせて廃棄コストがかかります。どれほど準備するかの見極めが、非常に複雑かつ難しくなっています」(同担当者)

惣菜屋やパン屋など元々テイクアウトでの販売をしている「中食」の店舗も客足が減っている場合もあり、担当者は「各店において、コロナ以前に増してロス削減や売上確保に尽力している状況です」と話す。

TABETEを利用すると、通常販売で売り切ることができなくても「食べ手」に渡り、食品ロスや廃棄による不利益を減らすことができる。店舗側からは「コロナ禍でTABETEがあって助かる」と好評だ。

一方、在宅勤務になったユーザーからは「いつもは会社帰りにレスキューをして帰宅していたけど、通勤頻度が減って利用しづらくなった」といった声も寄せられている。オフィス街の飲食店はより苦境に立たされているようだ。

同担当者は「引き続き食品ロスが極力減らせるようお手伝いをしながら、店舗様の売上に貢献できれば。同時にTABETEがユーザーにお店を知るきっかけになり、いい影響を連鎖させてTABETEやお店の存続や経営安定の支えるサービスに進化させていきたいと考えています」と語った。

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