山本氏は選挙戦で「明らかにおかしな報道が続いている」と感じたと言う。NHKのとある特集について「言葉を選ばずに言うと、どこまで自民党のお尻を舐めるんだろうみたいな。本当に酷いんですよ。争点が全く見えないというか」と語り、酷評した。
東大教授でもある安富歩さんは、インターネットの影響で2議席を獲得出来たと振り返り、新聞やテレビなどの既存メディアを揺さぶった。
「ということは、メディアの皆さんはまもなく、あなた方の存在基盤が失われつつあるということを認識してほしい。大学だってそう。色んな既存のシステムが崩れ始めていることをメディアが認識し対応しないと、この国ごと崩れてしまう」
一方、渡辺照子さんは紙媒体の重要性を指摘する。ネットメディアは芸能も政治も同じ扱いで流すとし、
「紙媒体みたいに濃淡が分かるような扱いをする新聞は大事だと思うんですよ。だからその大事な新聞に頑張ってほしいんですよ」
と語った。
大西恒樹さんはメディアの知識不足を痛烈に批判した。争点になった消費税の廃止について、「税収で政府の借金を返すなんてことはありえないってわかってます?」と問いかけ、
「れいわ新選組が消費税ゼロを掲げたとき、そこにちゃんとロジックがあると突っ込んでくれれば、与党の言っていることが間違っていると分かる。みなさんの仕事というのは真実を知って暴くことなんですよ。(中略)増税なんてありえない仕組みだということ、なぜアメリカからMMT(編注:現代貨幣理論)みたいなものが出てきているか、ちゃんと理解してます?してないでしょう?それでよく報道機関だと言えますよね」
と辛口だ。「わかった上で報道してほしい。それが世界中の人たちのためになる」とも付け加えた。
支援者から報道陣に「忖度するなよ」のヤジも
元セブンイレブンオーナーの三井義文さんは、長年訴えてきたコンビニ問題が解決しなかったことには、メディアの責任もあるという趣旨の発言をした。
「ジャーナリストになったとき、真実を伝えたいと思ってなってないですか? いつからサラリーマンになったの? こっちがガチンコで戦ってるところを取材するんだったら、皆さんもガチンコでやってほしいよね。(中略)コンビニの本部は、マスコミなんていくらでも操作できると思っていますよ。舐められているのはあなた達だけだから。これを皆さんが変えてください」
この他、野原善正さんは「反転攻勢の狼煙が上がった感じがしますので、包み隠さず報道して」、蓮池透さんは「タブーを捨てて」、環境保護NGO職員の辻村ちひろさんは「政治部に対して環境部が弱すぎる」と訴えた。会見では候補者の言葉に合わせ、支援者らから報道陣に対し「忖度するなよ」などのやじも飛んでいた。