在宅勤務の普及が手伝ってか、オンラインで仕事を完結させる人が増えている。利便性の向上は言うまでもなく、朝から満員電車に揺られる煩わしさが無くなったことにメリットを感じている人は多いのではないだろうか。一方、オンラインのみでのコミュニケーションに”疲れ”を感じる人もいるようだ。キャリコネニュース読者からは、
「業務の話ばかりになってしまい、雑談が少ない」(愛知県/30代女性/IT・通信系)
「雑談が消えたことで、絶対的なコミュニケーション不足は否めない。顔が見えないため、発言がキツイ人も増えています」(新潟県/30代女性/メーカー系)
「表情が読めないです。当事者間による”目配せ”での裏のやり取りが疲れる」(愛知県/30代男性/メーカー系)
といった声が寄せられている。(文:鹿賀大資)
「どっと疲れました。早く通常の授業に戻ってほしい」
商社系に勤める大阪府の30代男性は「最初は物珍しく、意欲的に実施していました。しかし物事が決まりにくいデメリットなどもあり、今となっては飽きてきました」という。
兵庫県で高校の非常勤講師をする50代女性は、オンライン授業による弊害を明かす。勤務先の高校では、6月末までオンライン授業を実施する予定だ。これに伴い、学校側からパソコンが貸与されたという。しかし、非常勤職員に配られたのは、古いバージョンのパソコンだった。
「正規教員が使うパソコンと比較すると、スペックの違いは明らかです。それなのに正規教員と同様の授業の質を求められます。また故障も多く、自分ではその原因もわからないため正規教員に聞いたら『そんな古いパソコンを誰も使ってないのでわからない』と言われてしまいました。授業の当日には毎回、何らかのトラブルに見舞われています」
そうしたことから、女性は自身の最新スペックに近いパソコンの持ち込みを考えたという。ところが、学校側は貸与したパソコン以外で授業することは認めなかった。そのため、
「普段よりも長時間労働を強いられています。一時間の授業をつくるのに、だいたい3~4時間くらいはかかっていますので。週単位で言えば16時間の授業をつくるのに、60時間近くを勤務に費やす状況です」
と明かす。女性は「4月から一回も、直に生徒の顔を見たことはないです」とこぼしている。
IT・通信系の会社に勤務する埼玉県の30代女性も、オンライン授業について綴る。女性の子どもは3歳ながら、幼稚園のオンライン授業に参加しているという。新型コロナの影響でスタートしたようだ。
「授業をやってくれるのはありがたいです。でも3歳児が、パソコンの前でおとなしく座ってなどいられません。キーボードや画面を触ったり画面越しのお友達を見て興奮したりと、30分間の授業でもフォローが大変でした」
女性は「先生方も本当に大変だと思います」と前置きした上で「どっと疲れました。早く通常の授業に戻ってほしい」と切望している。
「定時退社とともにパソコンの電源を落とし、あとはひたすら手書き作業」
愛知県で現場監督をする40代男性は、建設現場におけるオンライン環境の実態を語る。男性が所属する大手ハウスメーカーでは、本部と現場がリモート体制でやり取りをしているという。
「会議や連絡は基本、オンラインです。ただ経営状況が悪く、会社指示で残業を禁止されています。とはいえ現場はそうもいきません。定時退社とともにパソコンの電源を落とし、あとはひたすら手書き作業です。コロナウイルスの影響で、そうした対策に時間がかかりすぎています」
しかし、上司曰く「工期は別物」だという。そんな上司について「『人を集めて終わらせられるだろう』と言った直後に、『密になってないか』と問いかけてくるような人です」と綴る。男性は「正直どっちにすればいいのかわからず、ついていけないです」と辟易している。
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