洋服の青山、既存売場で飲食店・フィットネスジムを展開 アフターコロナを見越した”店舗効率化”を加速 | キャリコネニュース
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洋服の青山、既存売場で飲食店・フィットネスジムを展開 アフターコロナを見越した”店舗効率化”を加速

「洋服の青山」が取り組む店舗効率化とは

「洋服の青山」が取り組む店舗効率化とは

新型コロナウイルスの感染拡大に伴うテレワークの普及で、スーツ離れが進んでいる。「洋服の青山」を全国展開する紳士服大手の青山商事は、店舗の効率化を加速。2020~22年の3年間で160店舗を閉店することを発表している。

当初の閉店規模は85店舗の予定だったが、昨年11月に75店舗を追加すると発表。同社広報は「コロナ前からスーツ需要が減少傾向にあった事実に加え、テレワークでスーツを着る機会がさらに減った中で、追加で閉店することを決めました」とコメントしている。

デジタルサイネージ活用して売り場面積の縮小を実現

一方、既存店舗のスペースを有効活用する”効率化”も進めている。同社は紳士服業態の約700店舗のうち、400店舗で売り場面積を3~5割減らすとしている。これを可能にしたのが2016年から導入を進めている「デジタル・ラボ」という仕組みだ。

デジタル・ラボは当初、店舗面積の比較的小さい都心型店舗用で導入された。店内に設置した大型のデジタルサイネージを活用して商品の色、柄などが確認するシステムだ。各店舗が多くの在庫を抱えなくて済み、売り場面積も3~5割縮小できる。

店頭で購入品の選択と採寸を済ませた客は、そのまま手ぶらで帰ることができる。後日、在庫を管理している物流センターで裾上げやウエスト加工の完了した商品が、直接自宅に配送されるという仕組みだ。

導入開始から好評を得ており、現在は数十店舗に拡大。24年3月末までには、郊外店舗も含めた400店舗に導入するとしている。同社広報は、デジタル・ラボの仕組みを”ネットとリアル店舗の融合”と紹介する。

「店頭に置ける在庫には限りがあり、ECサイト上ではサイズ感が分かりにくいといったデメリットがある。デジタル・ラボは、こうした互いの不足した点を補い合えるメリットがあります」

と力を込める。

400店舗縮小は「その場しのぎではありません」

デジタル・ラボの導入により空いたスペースについては、

「これまでにも進めてきたフランチャイズの飲食店、フィットネスジムの経営をこれからも継続していきます」

とコメントしている。同社では現在、焼肉チェーン「焼肉きんぐ」やフィットネスジム「ANYTIME FITNESS」のフランチャイズ経営をしており、既に「洋服の青山」との併設店舗なども誕生している。

また、昨年10月には東京の水道橋東口店でシェアオフィスをスタート。「洋服の青山」の店舗スペースを約5割縮小して、空いたスペースで営業を始めた。このほかにも「オーダースーツのコーナーを作ったり、レディース、カジュアルの販売スペースを増やすなど、店舗にあった有効活用を考えていきます」としている。

また、同社広報は「『コロナでスーツが売れないから400店舗を縮小し、何とか現状をしのぎます』ということではありません」と強調する。

「デジタル・ラボを拡充してスーツの売上を維持する取り組みを進めつつ、空いたスペースでスーツ以外にも力を入れる”新しいチャレンジ”です」

一方、デジタル・ラボの導入に3年かかる理由としては、システム自体は完成しているものの、「400店舗の注文を受ける物流センターの体制づくりなどが必要」としており、まだ課題はあるようだ。企業のテレワーク化が進むにしたがって、今後もスーツ需要が回復するとは考えにくく、”新しい生活様式”に合わせた業態に対応することが求められている。

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