ゴールデンウイーク(GW)明けの5月6日朝、首都圏のJR線は通勤・通学客で混雑した。JR東日本と首都圏の私鉄では6、7日の通勤電車を減便。緊急事態宣言に伴う国や東京都からの要請を受けた間引き運転であったが、却って混雑が悪化したようだ。
ユーザーが列車の運行情報などを自由に共有できる「ジョルダンライブ!」では、6日朝から山手線や京浜東北線のページに投稿が殺到。中には「小池百合子の影響で大混雑」といった不満や「時間調整なのか少し停車時間長い気がします」といった報告が多くみられた。
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テレワークが普及していないのに減便する矛盾
さらに、連休明けは毎回体調不良になる人が続出する。京浜東北線の6~8時台の書き込みを見ても、
「大宮で客救護した電車は川口で積み残し発生。遅れ6分」(6時28分)
「新子安での急病人救護、鶴見駅での非常停止ボタンで止まっている」(7時52分)
「約12分遅れ。救護の影響」(8時2分)
「20分遅れ。救護に加えて列車安全確認の影響」(8時26分)
「運転再開したが、止まっていて、進まない」(8時58分)
と散々だったことがうかがえる。これに加えて今回は間引き運転だ。6、7日の有給休暇を促したり、テレワークで働いたりしてもらう狙いがあったと思われるが、完全に逆効果だった
ツイッターでは、電車に乗れなかった人であふれる駅のプラットホームの画像が拡散。リモートワークが普及していないのに、中途半端な対応でかえってマイナス効果をもたらしている、と指摘する人が多かった。
「緊急事態宣言を延長するなら、GWを延長してくれ」「平日の間引きは失敗だと思う」などと声を上げる人も多く、こうした声が通勤客らの総意ではないだろうか。
一部報道によると、政府は今週中にも、11日に期限を迎える4都府県の緊急事態宣言と7件のまん延防止等重点措置の扱いについて判断する考え。場合によっては期間延長の可能性もあり、今後も間引き運転の是非が話題に上がりそうだ。