「欠勤連絡にメールやLINEダメ」派の不可解な主張 「非常識」「失礼」「欠勤率が上昇する」
8月3日公開のキャリコネニュース記事「メールやLINEでの連絡は『無断欠勤扱い』だって?」には、配信先のmixiニュースやニコニコニュース、BLOGOSに大きな反響が寄せられている。
記事は、テレビ東京の番組内で「メールでの欠勤連絡、アリですか?」とアンケートを取ったところ、ナシ派が84.2%で圧倒的多数だったことを紹介。欠勤連絡がメールやLINEでなされた場合には「無断欠勤扱いにしている」という人のコメントも取り上げた。
「自分が長」であることを確認する儀式なのか
一方でメール肯定派からは、電話は相手をムダに拘束するとか、かけてもつながらない場合があるという指摘があった。確かに早朝なら会社には誰もいないし、上司が寝ていたり通勤途中だったりする可能性もある。
あるユーザーは「電話が当たり前と言う輩は、なぜ電話が当たり前なのか、電話でないといけないのかを教えて欲しい」と憤っている。しかしこれに対する反対派の意見を抽出してみても、あまりパッとしたものが見当たらない。
「メールやラインの欠席報告は非常識だと思う……」
「『あり』と思っている奴等の思考が理解できない、というか理解したくない」
なぜメールやLINEではダメなのか明確に説明できず、感情的に反発するものが少なくない。かろうじて電話でなければ「失礼に当たる」と理由を説明する意見が見られる。
「欠勤するなら、礼儀として電話をするのが筋ではないでしょうか」
どうやら一方的に送信されるメールやLINEは、上司の「承認」「了解」のステップを経ないので礼を失する行為に当たるようだ。
「直接電話で話さないのは受理しない。自分が長ならね」という声から察するに、欠勤を承認する権限は最終的に自分であると誇示することで、「自分が長」であることを確認している人がいるのだろう。
メールは「いくらでも嘘が言えてしまう」からダメ?
また、欠勤は上司や同僚に迷惑をかけることなので、「電話一本でお詫び・休むに至った理由を申し述べるのは当たり前の常識」という人もいた。しかし、お詫びならメールでもできるし、理由も「体調不良」のひと言で済むのではないか。
信じがたいのはメールやLINEを禁止することによって、会社に「休む連絡」をするハードルを上げる効果がある、と主張する人たちがいることだ。
「メールで欠勤報告をOKにすると、従業員が欠勤しやすくなって”欠勤率”が上昇します。会社にとっても本人にとっても、悪い方に向かってしまいます」
「大馬鹿者! 欠勤の連絡は、音声『通話』だろ! でないと、いくらでも嘘が言えてしまうだろ!」
要するにズル休みをさせないために電話をさせる、ということだ。その会社では声を聞いたうえで「ずいぶん元気そうじゃないか。いいから出て来い!」と出社を求める場合もあるということだろうか。
そうなると従業員側も、いかに体調が悪いかアピールする「小芝居」が必要になる。問題はツールの良し悪しではなく、「よほどのことがなければ従業員を休ませない」「ズル休みや遊び目的の休みは決して許さない」という会社のスタンスのような気がしてならない。
メール・LINE派は「休む人」側を気遣っている
この点についてはメール・LINE肯定派から、逆に休む人を気遣って、
「体調不良で休むときに出勤時間の○分前までに電話で連絡とかだと、体調が悪くて寝ていたいのに結局定時に起きて電話しなくちゃいけないっていうのはナンセンス」
「引き継ぎと言うか伝達事項はメールの方がちゃんと記録に残って助かるし」
など、電話連絡は必要ないというコメントが寄せられている。電話派が8割を超えるというアンケート結果は、日本企業の職場がそれだけ働く人たちを信頼せず、思いやりを持っていないということの証明ではないか。
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