「120歳まで生きられる薬」に異論続出 ニコニコ読者は「定年が100歳になってこき使われる」と危惧
この問題は元記事でも指摘されているが、開発者の医学博士は100歳以上生きた人のコメントを引きながら「やりたいことのリストがやり遂げたリストより長い限り、私はまだ若く何でもできる」と答えていた。しかしニコニコ民には、納得がいかなかったらしい。
「そんなに生きてもやる事ないしなぁ…」
「成す事も成さずダラダラ生きるくらいなら…」
など、やりたいことが続くことを疑問視する声が多かった。「人間70年で結構」「50年で十二分。三十路まで生きられただけで御の字」という人もいる。
現況を踏まえ、従来の定年である60歳の後、さらに60年間も生きることになれば「色々破綻しそうだしな」と不安視する人も。ただでさえ持続可能性が危ぶまれているのに、「更に医療保険や年金増えて若者が破綻するよ」というわけだ。
これを避けるためには、早期リタイアなんて言っていられなくなる。従来は65歳までとされる生産年齢は引き上げられ、働き続けて社会を支える必要が出てくるだろう。「定年が100歳になってこき使われる予定」という危惧のほか、こんなことを言う人もいた。
「120まで生きるなら100まで苦痛なく働けるくらいじゃないと大変だぞ」
「長生きはすばらしい事だと思うが、みんな120歳まで生きたら90歳くらいまで働かないといけなくなるぞw」
徒然草にも「命長ければ辱多し」と書かれているが
長生き薬は社会に負担をかけるので、「若い時代だけを延ばせるなら神薬なんだけどな」「70歳まで20歳の時と同じ状態を保つ薬でお願いします」と希望する人も。長生きで深められる知恵もあるが、やはり若くて元気なときが一番ということなのだろう。
多くの人が100歳以上を生きる世の中を想像して「地獄だなぁ」とつぶやく人もいるが、「若いうちは『そんなに長生きしてどうする』とか云っておきながら案外長生きしてしまふのは鎌倉時代から同じ」と指摘する人もいた。確かに徒然草を著した吉田兼好は、
「命長ければ辱多し。長くとも、四十に足らぬほどにて死なんこそ、めやすかるべけれ」
と書き遺している。長生きすれば恥をかくことも多く、40歳手前で死んでしまった方が見た目にもいいという内容である。
しかしこれを40代後半で書いた兼好は、実際には70歳近くまで生きたとされる。若いニコニコ読者も、年齢を重ねれば考えが変わることもあるだろうか。
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