自分の得意なこととは「労力の割に周りの人がありがたがってくれること」 任天堂の岩田前社長の遺した言葉に共感集まる
このまとめは、2014年12月に4Gamer.netに掲載された任天堂の岩田聡前社長と角川ドワンゴの川上量夫社長との対談記事をもとにしたもの。昨年7月に亡くなった岩田前社長が、経営論を語る中で以下のように発言していた。
「好きじゃないけど得意なこともありますし、好きだけど、実はあんまり得意じゃないよっていうことも結構あって。だから、仕事というのは『得意なこと』をやった方がいいんです。好きだけど得意じゃないことに溺れると、仕事っておかしくなることが多いんです」
では、どのようにして自分が得意なことを見つければいいのだろうか。岩田前社長は、「自分の労力の割に周りの人がすごくありがたがってくれたり、喜んでくれたりすることが得意なことだ」と説明する。
逆に、「自分としては努力して達成感があるのに、周りからの評価が芳しくないことは、自分は好きだったとしても実は不得意なことかもしれない」とも語っている。
「鉄道詳しくても事務能力なければ鉄道雑誌編集者にはなれない」という声も
岩田前社長の遺した長所の見つけ方について、ツイッターやはてなブックマークでは数多くの投稿が書き込まれている。賛同する人が多いようだ。
「自分が得意だと思い込んでるものも結構あるからね 意外と自分では気付かない物がある」
「凄く合点がいく。もしくは、敢えて何もしないと決めた時に、それでもしてしまう何か。」
「コストをかけずに出来ることだな。苦労は高いコストだから。」
一方で、「長所適性を見極めた結果まともに食ってけるスキルでなかった場合が地獄なんすよね…」といった意見もある。仮に何かに凄く適正があったとしても、その力を社会で発揮できるかはまた別の話だ。「鉄道詳しくても事務能力と折衝力なきゃ鉄道雑誌の編集者なれない」というのももっともではある。
一方で「『毎日遅刻せずに会社に行き、与えられた仕事を無難にこなす』も当たり前と思われがちだけど適性で長所」といった意見もあった。普段自分が何気なく行っていることにヒントがあるのかも知れない。
岩田前社長は、「『さっさと得意なことが分かった方が、人生はいいぞ!』って話」とも語っていた。難なくこなすことができ、周りからありがたがられることは何かを、じっくりと考えたいものである。
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