パワハラが起こる部署の特徴1位「上司と部下のコミュニケーション不足」、2位には「失敗が許されない」が続く
調査は「エン 人事のミカタ」を利用する企業203社を対象に、2016年11月30日~12月27日にインターネット上で実施した。
「社内パワハラについてどの程度把握していますか?」と聞くと、「把握している」(7%)、「だいたい把握している」(38%)と、合わせて45%の企業が「パワハラを把握している」と回答している。
把握していると回答した企業に対して、「どのように把握したか?」を聞くと、「本人の周辺(上長・同僚等)から相談があった」(46%)、「直接本人から相談があった」(46%)、「社内の噂で聞いた」(43%)などの回答が上位を占めている。
具体的にパワハラの内容について聞くと、「精神的な攻撃」(76%)が圧倒的に多い。ほかには「過大な要求」(24%)や「人間関係からの切り離し」(19%)などが挙がっている。「パワハラが職場に与えた影響」の問いに対する回答には、「職場の雰囲気が悪化した」(62%)、「退職者が出た」(37%)、「メンタル不調の社員が増えた」(30%)などが挙がり、パワハラは職場に与える悪影響の大きさがうかがえる。
パワハラの原因にはどういったことがあるのか。「パワハラが起きる部署の特徴や傾向」についてと聞くと、「上司と部下のコミュニケーションが少ない」(37%)、「失敗が許されない(許容度が低い)」(20%)、「他部署や外部との交流が少ない」(19%)などの回答が挙がっている。社内における人間関係の風通しが悪くなると、パワハラが起こりやすくなるようだ。
パワハラ対策を行わない理由「どんな対策が有効的かわからない」
企業はパワハラに対してどう対処しているのか。「パワハラ対策を行なっていますか?」という質問に対し、56%の企業が「はい」と回答している。一方で38%の企業が「いいえ」と回答した。理由として、「どのような対策が有効的か分からずに困っている」、「社内規定や罰則はあるものの、運用できずにいる」などが挙がっている。パワハラに何らの対策を講じる意図を持ちながらも、実行に移せない状況にあるようだ。
パワハラ対策を進めている企業に対して「実施した対策の中で有効だと感じたもの」を聞くと、「社内に相談窓口を設置」(51%)「管理職向けの研修・講習会の実施」(32%)など、経営者層への働きかけを行う企業が多いことがわかる。