契約社員として就職する新卒女性に「婚活を」のアドバイスは不毛? 「無理してブラックに入るよりは……」という声も
契約社員は正社員と比べ、給与の上昇幅が小さかったりボーナスが出なかったりと、経済的な苦しさが大きい。有期雇用のため先々の見通しを立てにくく、更新されても長くて5年が限度だ。雇止めの恐怖に加え、定型業務が多いせいで職務経験を積み上げにくいなど、デメリットが多い。
契約社員の経験者からは苦い思い出が聞かれた。
「数年前の就職氷河期卒で内定取れず契約社員になったよ。正社員登用試験に合格してやっといま正社員。同級生と会うときとか、劣等感ですごく辛かったな」
「2011年卒の就職氷河期で内定貰えませんでした。 実家は東日本大震災の被災地でしたが、卒業後は実家に戻り契約社員で過ごしてきました。当時は就職失敗や正社員じゃない劣等感がすごかったです!」
本来は雇用形態で優劣は無いはずだが、正社員のほうが上、と見がちな風潮は根強く、劣等感に苦しんだようだ。契約社員で就職し、正社員がどれだけ違うかがよくわかりました」という人もいる。
「多くが結婚出産で辞めていくことを会社もわかってるから、正社員総合職の人達とは任される仕事の大きさ・期待・責任・待遇・キャリアプランなどなど全然違います」
結局この人は、自分の能力を生かして組織を動かす仕事がしたかったので別業界に転職し、総合職になったという。
コメントには
「契約社員なら即結婚を意識すること 結婚を考えてなければ意地でも正社員になることをおすすめします」 「金ある男みつけて専業主婦になっちゃいなYO」
といった声が出ていた。キャリアが不安定なら結婚してしまう、という人が多いようだ。しかし、最近は生涯未婚率も上昇している。婚活しても結婚できなかったことを考えるとやはり正社員の方がまだ安心ではある。
正社員にこだわって失敗、ブラック企業で体調を崩した、という人も
一方で、正社員で就職後に苦労をした人からは「正社員にこだわらなくてもいいのでは」という声も出ていた。
「今26歳だけど、 新卒の時に職種と正社員!っていう形態にこだわりすぎてブラック企業入社→体調崩して退職して無職→パート→って感じになって、結局職歴にも傷が付いて体も壊して、あの時そこまでして正社員にこだわらなくてもよかったなって思ってるよ」
「ここでは批判的な意見が多いですが、私は正社員にこだわり過ぎて失敗しました。正社員といってもホワイトな会社じゃないと。大切なのは毎日穏やかな気持ちで働けることです」
このご時世、正社員になれば安泰という考えは幻になりつつあるが、人々の考えはそう簡単には変わらないようだ。契約社員にしても再度就活をするにしても、どっちを選んだとしても後悔はつきものだ。集まった声の中では
「難しく考えすぎな気がする。 新卒で正社員として働いてもすぐに辞めちゃう人もいるし、回りと比べてもしかたないよ。 契約社員として働きながら本当にやりたいことを探したりスキルアップをしてみるのもいいと思うよ。 まだまだ20代前半でしょ?色々挑戦できる年齢だと思うから頑張ってください?」
というアドバイスが最も的を射ているかもしれない。
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