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「デブ税」は是か非か 「妊婦や車椅子はどうする?」「体重で飛行機の運賃が決まる国も」

太っている人は多めに運賃を払うべき?

太っている人は多めに運賃を払うべき?

例えば、アメリカには砂糖を含んだ炭酸飲料に課税する「ソーダ税」があるほか、ハンガリーにもスナック菓子や清涼飲料水に課税する「ポテトチップス税」がある。イギリスでは来年から砂糖の添加された飲料に課税する「砂糖税」を導入予定だ。

一方で、痩せることへのインセンティブを設ける国もある。メキシコでは、市内10か所以上にスクワット機を設置。指定時間内に10回スクワットすると地下鉄の乗車券が無料でもらえるという。アラブ首長国連邦では、1キロ痩せると金1グラムがもらえるキャンペーンが過去に行われた。

ただ、コメンテーターの夏野剛さん(52)は、「アメリカは国民の30%近い人たちが、医療的な措置が必要な肥満なんです。そういうことが先進国で起こっているのに比べると、日本は医療が必要な肥満ではない方が自分のことを肥満だと思っている。(中略)日本は大丈夫じゃないか」と指摘した。

OECDの調査によると、アメリカやイギリス、カナダ、ドイツといった先進国では肥満率がOECD平均の19.5%を上回っている。しかし日本では3.7%に過ぎず、対象国中最下位となっている。

しかし作家の橋口いくよさん(43)は、

「例えば飛行機に乗るときに、お土産が増えて超過料金を取られるじゃないですか。『え、私より大きい人いるじゃん』って思ってしまうことはあります」

と語った。重い荷物に超過料金がかかるのに、体重が重い人には超過料金がかからない。それを不公平に思ってしまうときもあるということだろう。

「妊婦、車椅子、ベビーカーはどうすりゃいいの」

ネット上では、「もし導入されたらめちゃくちゃ嫌」「デブ税は流石にひどいな」と否定的な意見も目立った。また重い、スペースを取るなどの理由で太った人に割増運賃を請求するなら、同じ理由で車椅子やベビーカーの利用者にも割増運賃を支払わせることになってしまうという指摘もあった。

「デブ税ってやってたけど それって妊婦、車椅子、ベビーカー、職業的に太らないといけない人達はどうすりゃいいわけ」

一方で、「デブ税大賛成。病気治療の副作用による肥満は申告すれば免除ってシステムちゃんと成り立てば良いよ」と賛同する声もあった。病気やその副作用で太っている人は仕方がないが、自己管理が甘くて太っている人には割増運賃を支払ってほしいということだろう。

「サモアのような肥満が社会問題化している場所では実際に飛行機で体重別運賃を導入してる」という指摘もある。CNN によると、サモア航空では、体重と荷物によって運賃が決まるという。米国でも一部の大手航空会社が、1つの座席に収まり切らない乗客に、2座席分の運賃を請求している。

割増運賃が日本でも導入されるかどうかはわからないが、砂糖税の導入は日本でも検討が始まっている。2035年を見据えた保健医療のあり方を示す厚生労働省の「保健医療2035」策定懇談会では、2015年に砂糖への課税を提案している。

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