8年ぶりに「早稲田」が「明治」から首位奪還――高校生の大学志願度ランキング、東海エリアでは「名城」が相変わらずの強さ
リクルートマーケティングパートナーズは7月13日、「進学ブランド力調査2017」の結果を発表した。
調査は4月6~28日、進学情報誌「スタディサプリ進路ブック」および、進学情報WEBサービス「スタディサプリ進路」の会員で関東・東海・関西エリアの高校に通っている2018年3月卒業予定の高校生6986人を対象に調査票で実施した。
関東は私立、東海は国公立、関西は”関西”志向
関東エリアの学校に通う高校生に「志願したい大学」を聞くとトップ5は以下の結果になった。
1位 早稲田大学(13%)
2位 明治大学(12.5%)
3位 青山学院大学(10.2%)
4位 慶應義塾大学、日本大学、立教大学(同率8%)
早稲田が9年ぶりに首位となり、2009年から8年連続1位だった明治が2位となった。
総合・男女別・文系を見ると早慶上智やMARCHが目立つが、理系だと2位に「東京理科大学」(8.7%)、6位に「東京工業大学」(7.4%)、8位に「北里大学」(6.4%)などの理系・医療系学部をメインに擁する大学がランクインしている。
続いて東海エリアの学校に通う高校生に聞くと、
1位 名城大学(11.2%)
2位 名古屋大学(10.9%)
3位 中京大学(7.6%)
4位 南山大学(7.2%)
5位 静岡大学(7.1%)
となった。名城大学は90年を超える歴史を持つ中部圏最大規模の総合大学で、今回で4回目の首位となった。調査開始以来、同大学は、前年を含め過去6回1位の「名古屋大学」と首位を競い合っている。
エリア外の大学では17位「立命館大学」(3.2%)、19位「早稲田大学」(3.1%)がトップ20に入っている。
また関西エリアの学校に通う高校生は、
1位 関西大学、近畿大学(同率14.8%)
3位 同志社大学(10%)
4位 神戸大学(9.4%)
5位 大阪市立大学(8.8%)
となり関西大学が10年連続首位を守り続けている。近畿大学は集計開始以降、2位だったが首位とのポイント差が小さくなり、初めて同率1位となった。またエリア外の大学はトップ20にランクインはしていない。
過去の10年の結果を見ると、関東では私立志向を持っている高校生が過半数を占めており、東海は3エリア中もっとも国公立志向が高いことが分かった。関西は、昨年は私立志向が高まったが、今年は国公立志向が高まっている。関西エリアの高校生は区分に志向は見られず、”関西志向”があるといえそうだ。
知名度1位は早稲田――理科大が7ランクアップ
また「知っている大学」について聞くと、関東エリアでは1位は「早稲田大学」で95%。2位は「慶應義塾大学」(91.9%)で昨年5位からランクアップ。以降「青山学院大学」(90.6%)、「東京大学」(90.5%)、「明治大学」(89.8%)と、MARCH以上の大学があがっている。また16位の「東京理科大学」(73.1%)は昨年の23位から知名度が7ランクあがっており、最も知名度が上がった大学といえそうだ。
東海エリアの高校生に聞くと、上位10位に入っている東海エリアの大学は1位「名古屋大学」(86.7%)、4位「中京大学」(83.7%)、5位「南山大学」(80.5%)、9位「名城大学」(74.8%)のみだった。他は関東エリアの大学が半数の5校ランクインしている(2位「早稲田大学」、3位「東京大学」、6位「青山学院大学」、7位「上智大学」、10位「明治大学」)。
関西エリアでは、1位が「近畿大学」(90.8%)。以降「関西大学」(88.8%)、「同志社大学」(88.3%)、「立命館大学」(87.9%)、「京都大学」(85.3%)と続く。関西エリアの高校生は関西の大学を志願する傾向が強いこともあり、関西圏の国立大学や関関同立の知名度が非常に高くなっていると言えるだろう。