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元ドロンズ大島直也が「介護離職」を余儀なくされた日々を赤裸々告白 「待機患者問題」も訴える

元ドロンズの大島直也さん(46)が7月21日、バラエティー「NEWSな2人」(TBS)に出演し、自らの介護生活を明かしました。番組は、働き盛りなのに介護のため働けない「介護離職」経験者たちからの訴えを聞くというもの。

ドロンズといえば、1997年から98年にかけて出演した「進め!電波少年」(日本テレビ)で人気を獲得。その後数々のバラエティー番組で活躍していました。大島さんはドロンズ解散後も芸能活動を続けていますが、母親の介護を続けながらでは思うように仕事ができないといいます。(文:篠原みつき)

病気からうつ病になり「死にたい」と言う

介護と仕事の両立は、想像以上に困難も多いものです

介護と仕事の両立は、想像以上に困難も多いものです

大島さんの母であるいくよさん(81)は、昨年、末期の肺がんであることが判明。しかし病院では「ベッドがない」ことを理由に入院を断られました。お父さんは脳腫瘍で既に他界しています。

大島さんは自宅での介護を決意しますが、お母さんは腰骨までガンが広がり、体が不自由な状態です。

「自分でおむつを替えられないのに、自分でやろうとしておむつをずらす。汚物がこぼれ出て、帰宅してドアを開けたとたん匂う。何度も『俺がやるからやらなくていい』と言っても、やってしまう」

さらにお母さんは「反応性うつ病」と診断されます。病気など大きなストレスが起きたときに発症するうつで、閉鎖的になり家にひきこもり、自己中心的な行動にをとるようになりました。

「こっちの都合も考えないで『早く帰ってきて』と責められたリ、夜中の2時にカーテンを開けたり。最終的には『死にたい』なんて言う」

大島さんは「なんでそんなこと言うの」などと責めてしまい、双方ストレスが限界に。「そんな状態でも入院ができない」と、日本のガン患者に対する「待機患者問題」を訴えました。

介護離職しても家族にはなんのセーフティーネットもない

今年4月から特別養護老人ホームに入所しましたが、2日に1度は訪れ、お母さんの身の回りの世話を1人で行う日々です。大島さんは、

「芸能界を引退したわけじゃないけど、母の介護をしながらの芸能活動は難しい」

と、しんみり語ります。

介護離職は決して他事ではなく、1年で10万人にも及び、年々増加傾向にあります。政府は2015年に「介護離職ゼロ」を掲げたものの、現状は改善されていません。そんな中、介護のストレスが原因の「介護殺人」は、「日本では1週間に1人の割合で起こっていると言われている」と番組は伝えました。

もちろん「介護」自体は悪いことではなく、番組出演者たちは介護に対する無知や偏見、行政支援の手薄さを訴えています。介護で仕事を辞めざるを得ない状況は誰にでも起こり得ますが、介護保険から給付金がもらえるわけでなく、実費の8~9割を保険で賄うのみ。家族にはなんのセーフティーネットもありません。働き手が不足している中、介護があっても働きやすい職場を増やすことが、重要な課題だと改めて感じます。

なお、大島さんは7月12日に自らのブログで、お母さんが亡くなったことを明かしました。「お袋、よく頑張ったね。お疲れ様。やっと痛みから解放されたね。そして、育ててくれて、ありがとう」と綴っていました。

※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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