残業をなくすにはどうすればいい? 「サイコパスが経営者や上司にならない」「5時半定時なのに6時から会議、とかやめる」
このトピに案として上がったのは、
「サイコパスが経営者や上司にならない」
「午後3時以降に取引先に急な仕事を『明日納期で!』とかで頼まないこと」
「17:30が定時なのに、18:00から会議、とかやめる」
など、ほとんどが上司や会社の労務管理の悪さ、取引先の無理な要求への批判を含んだ意見だ。他にもこんな声がある。
「勤務時間は9時から6時のはずなのに、会社の営業時間が9時から夜8時。(中略)上司は残業減らせとか言ってるけど、笑わせんなw」
始末が悪いことに、上司が「残業をするな」と言いつつ、残業しないとこなせない量の仕事や雑務を振ってくることが多いようだ。それも業務のうちと言えばそれまでだが、「そもそも頭数が足りない」という指摘もあり頷ける。
労働時間削減には周囲とのコミュニケーション・連携が不可欠
書き込みを見ると、ほとんどは管理職や経営者に「使われる立場」の意見で、自分ではどうにもできない無力感もうかがえた。
そもそも、生活残業や本当に仕事が好きで苦にならない人は本気で残業を減らそうとはしないという問題もある。「とりあえずお喋りが多い人が残業してると『オヤ?』と思う」との声もあったように、「残業=無能」との見方もできる。
一方で、「仕事のできる人に仕事が集中して労働時間が長くなっている場合も多々ある。一概に残業=無能とも言い切れない」という指摘もあり、ひとくくりに考えることは難しい。生活残業にしても、「基本給が安すぎるのも問題」という声があった。
やはり、本当に残業を無くしたいなら会社が根本からシステムを変えることが最善だろう。スレッドには、少数だが成功体験も出ている。
会社が試験的にノー残業デーを週1から始め、「残業する場合は上司3人の許可がいる」という仕組みになった人は、
「サーバーも切れるので仕事のしようがなく、3年かけて週3になった。(中略)いきなりは難しいけど徐々にやれば習慣になるよ」
と励ましていた。これはやはり、企業と個人が本気になって取り組んだ好例だ。
また、個人でできることとして「残業することをあらかじめ周囲に伝えると手伝ってもらえることも増えました」という話や、自分の事情(帰りのバスの本数が少ない等)を「取引先に素直に伝えておく」という人も。おかけで16時以降に急ぎの案件での連絡はこなくなったそうだ。
これは、自分の裁量で仕事を回せる立場だからできることかもしれないが、いずれにしても周囲とのコミュニケーションが大切だと分かる。
そういえば先日のキャリコネニュースで、三井ホームが終礼前に「ロッキーのテーマ」を流して残業時間を24%減らしたという話題があった。
BGMが条件反射になるのかと思ったが、それだけでなく終礼では「課ごとに全員の残業や仕事の配分調整」を行なっているという。これだ、と筆者は思った。全員が連携して仕事を調整できる環境なら、残業が誰かに偏るとかダラダラ残業代稼ぎはしにくいだろう。
せっかく「働き方改革」という言葉だけは浸透してきているのだから、雰囲気に流されやすい日本人のこと、個人では何もできないと諦めず、周囲を巻き込むやり方を試行錯誤してみてはどうだろうか。
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